「近所にアパートが多くて、そこの住民が自治会に入ってないのに、勝手にごみ捨てしていると思って“どこのかた?”と声をかけたんです。すると“そこの安栖です”って。その後も何度かごみ集積所で見かけたし、昼前にママチャリに乗って駅のほうに向かう姿も見ましたよ。たぶんバイトに行くときだったんじゃないかな」
ごみ集積所で会うと愛想は良かったのだが…
近所の別の住民も、今年の春先ごろ、やはりごみ集積所で見かけていた。
「彼(容疑者)に“今日、仕事は休みなの?”と聞くと、“最近、仕事を辞めてしまって……今、捜しているところです”って。普通ならゴマかすところを、きちんと答えてくれた。まだ若いんだから頑張りなさいと励ましたら、“はい”って。素直なとてもいい子だと思いましたよ」
一方、安栖容疑者の中学の同級生たちに話を聞くも、「記憶にない」「おとなしい」と印象がかなり薄いようだった。
だが、そんな穏やかな容疑者には過去に前科があったとも。
「10代そこそこの女児を連れ回して逮捕されたことがあるようで、執行猶予つきの有罪判決を受けたとも。今回、どういった経緯で被害女性と出会ったのかは捜査の進展を待つしかないですが、同様のことがあったと考えられている」(前出・社会部記者)
安栖容疑者の自宅は、夜になっても明かりはともらなかった。自身の家族の憔悴、そして被害者遺族の悼む気持ちが容疑者に少しでもあるのであれば、すべてを正直に供述してほしい。