たびたび指名されない記者の質問を遮っていた井ノ原
たびたび指名されない記者の質問を遮っていた井ノ原
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ジャーナリストとしてはアウト、女子アナとしては大正解

ジャーナリストになりたいとNHKを退局したユミコですが、彼女は史上最強の女子アナなのだと思います。女子アナとは何か。それは実力ある男性のそばに侍って、色気を醸し出しつつ、一線を越えない範囲で大物男性と親しくし、かわいがられること。ユミコはかつて「あさイチ」でタッグを組んだ井ノ原快彦がバッシングされた際、スレッズで「友人として、私が知っているいのっちは、優しくて、その立場にいる人みんなの立場を感じ取って、自分を犠牲にしてでも立ち回る人。そんな姿を毎日隣で見ていた(後略)」と井ノ原をかばって見せました。ずっと一緒に仕事をしてきたユミコが言うのなら、正しいのだと思います。しかし、報道に携わる人がいくらスレッズとはいえ、私情をまるだしにすると「ユミコはジャニーズの味方だ」とみなされ、ニュースの信ぴょう性に関わりかねないでしょう。しかし、この「共演者に肩入れする」という姿勢はジャーナリストとしてはアウトだけれど、女子アナとしては大正解なリアクションなわけです。

けれど、そういう女子アナが求められる時代は完全に終わっていますし、ユミコの最大公約数的なイメージ、サバサバ女子も漫画「ワタシってサバサバしてるから」(小学館)が示すとおり、「サバサバしていると思っているのは本人だけ」と認知されつつあります。そもそも、ニュース番組のメインキャスターを務める人が、頻繁にセクハラで話題になるのはヤバ以外の何物でもない。若い世代にそっぽをむかれないためにも、早急にキャラ変が求められるのではないでしょうか。

<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」