スマスマ以来となった新垣結衣

 本作では新垣結衣と共演。顔を合わせたのは『SMAP×SMAP』でのゲスト出演以来で、芝居においては初共演だという。新垣が演じているのは自分自身を押し殺すように暮らす、広島のショッピングモールの販売員・桐生夏月。その人生は啓喜とクロスするはずもないように思われたが……。

「新垣さんが夏月役だと聞いたときは、意外だけどすごく腑に落ちました。“おまえ、何目線だよ”っていう話ですけど(笑)。新垣さんは太陽のような輝きを放つ“ガッキー”なイメージがありますが、でもお芝居をしているとナイーブさや陰のようなものが僕の中で勝手に見えて」

 共演シーンは少ないが、とても印象的なものになっている。

「現場でお会いしたとき、失礼ながら一瞬、誰かわからないくらい役になりきられていて。まとう雰囲気っていうのかな? たぶん、人って姿形よりもその人の空気で認識するときもあると思うんですが、まさにそんな感じでした」

 現場で話す機会はあまりなかったそうだが、最近、岸善幸監督を交えて3人で鼎談をしたという。

「僕のラジオ(『編集長 稲垣吾郎』文化放送)をたまに聴いていると言ってくれて。うれしいですよね。調子に乗って“今度、ゲストで出てください”って言っちゃいました(笑)」