若々しい見た目ながら更年期の症状も

 今年52歳になり、インスタグラムでビキニ姿を披露するなど健康的で若々しい見た目が話題になる田中。しかし、年齢なりの更年期症状を感じることも増えてきたという。

「物忘れがひどくなったり、ホットフラッシュなのか汗がぶわっと出るときがあります。今はそこまでつらい症状ではないため何もしていないのですが、症状がひどくなったら、何か治療も検討しようと思っています」

 肌がツヤツヤで沖縄の強い日差しを浴びても、シミやシワなど肌へのダメージは少なそうに見える。

「もちろん日焼け止めはしっかり塗って、抗酸化作用が期待できるビタミンCなどをたっぷりとるようにしていますが、特別、美容のために時間をかけることはありません。食生活はお肉もお酒も大好きですが、自宅では野菜中心です。沖縄はフルーツが豊富で、ドラゴンフルーツのスムージーを作って飲んだりしていることが肌の老化を防いでくれているのかもしれません。あと、もともと色黒なのでシミができても目立たないんです(笑)」

自宅の目の前には海があり、近くに農園もある。愛する沖縄の自然を守りたいと活動している
自宅の目の前には海があり、近くに農園もある。愛する沖縄の自然を守りたいと活動している

 老後については「80歳で赤いビキニを着てサーフィンするのが目標」と語る。ヨガインストラクターの資格を持ち、心と身体に向き合ってきたことも美しさを保つことに役立っている。

「ヨガを始めたのは30歳のころ。子どものお受験が終わって、そのストレスからか冬にしもやけができたんです。自分の身体の変化にびっくりして、近所のヨガスタジオに行ったことがきっかけでした。しばらく続けるうちにしもやけもできなくなって、身体もやわらかくなり、深い呼吸ができるようになりました。

 それからどっぷりハマってしまって、インストラクターの資格を取るまでに。資格取得には10日間×2回という合宿が必要だったので、1年前から事務所に伝え、合宿期間は仕事を休ませてもらったんです」

 その後、スタンドアップパドルボード上で水上に浮かんで行うサップヨガと出合う。

スタンドアップパドルボードの上でヨガをする田中律子
スタンドアップパドルボードの上でヨガをする田中律子

「サップヨガは、海、サーフィン、ヨガという私の大好きな3つがそろっています。左右どちらかに体重が片寄ると海に落ちてしまうので、自分のバランスを意識し、今この瞬間に集中できるのもいいんです」

 現在は日本サップヨガ協会の理事長を務め、スタッフとともに、レッスンの提供、インストラクターの育成、自然環境保全と回復活動の啓発などを行っている。

 そんな理事長としての田中の活動を見て、「芸能人というよりアスリート」と感心するのは、ライフセーバーであり、タレントとしても活動している飯沼誠司さんだ。

 飯沼さんは一般社団法人ATHLETE SAVE JAPANの代表で、日本サップヨガ協会安全対策委員長でもある。

日本サップヨガ協会の理事長を務めている田中律子
日本サップヨガ協会の理事長を務めている田中律子

「ATHLETE SAVE JAPANは、安全なスポーツ環境でみなさんにスポーツを楽しんでもらえるようアスリートが情報を発信する場で、AEDの使い方なども指導しています。田中さんはこの団体の唯一の芸能人メンバーなのですが、アスリートの中にいてもまったく違和感がありません。彼女はサップヨガの現場で事故を起こさない、何かあった際にきちんと対応できる組織にしたいという信念があり、僕も協力してきました。AEDの実践指導もみんなの前で率先して行い、そういった姿勢を尊敬している人は多いと思います。本人は芸能人だと思ってないんじゃないでしょうか。彼女は『芸能人ではなく田中律子』なんだと思います」(飯沼さん)

 もともとは田中が飯沼さんの妻である中山エミリさんの事務所の先輩だったことから知り合ったという。話をするうちにスポーツの世界で共通の知人も多く、仕事でも付き合うようになっていった。

「イベントひとつにしてもまとめていくのはなかなか大変なことですが、彼女はリーダーシップを発揮して、ちゃんと成功させている。カッコいい女性で、普段は“姉さん”と呼ばせてもらっています。いつも頑張っている姿しか僕は見ていないのですが、沖縄で過ごされる時間でリラックスされているのでしょう。うまくバランスをとって生きていらっしゃる姿に憧れる人は多いですよね」(飯沼さん)