免疫ダダ下がりでインフルのキケンも

 では、むくみ腸になると便秘や下痢以外に身体にどのような影響があるのか。

「この冬に注意してほしいのはインフルエンザ。全国で大流行していますが、むくみ腸だと感染する可能性が大幅に上がります。腸は食べ物を消化、吸収するだけでなく、ウイルスや病原菌を撃退する免疫細胞が多く生息している場所だからです」

 病原菌やウイルスの多くは、口から体内に入り込む。そのため腸には、口から侵入してきたウイルスを撃退するための、さまざまな免疫細胞が生息しているのだ。

「身体の免疫細胞の7割は腸に存在すると考えられています。つまり、腸が不健康な状態だと、免疫力が極端に低下することになる。インフルエンザはもちろん、花粉症などの季節病も発症しやすくなります」

 2月になると、花粉の飛来が始まる。花粉症の人はむくみ腸に要注意だ。

 さらに、腸には精神を安定させる神経伝達ホルモンで幸せホルモンとも呼ばれる“セロトニン”を作る役割も。なんと、セロトニンの9割は、腸内で作られているのだ。

「セロトニンの量が不足すると睡眠の質が低下する、うつ病を発症するリスクが上がるなどの影響が。むくみ腸になり腸内環境が乱れていると、身体の不調だけでなく、メンタルにも大きな影響を与えてしまうのです」