肥満解消には糖質制限
炭水化物を減らすなど、糖質制限は肥満解消には効果的。しかし60歳をすぎての糖質制限は、栄養不足を招くおそれが。
「極端な糖質制限は、エネルギー不足や筋肉減少につながるなど身体に負担をかける行為です。60歳を越えたら、バランス良く栄養をとるほうが健康的。毎食『主食+おかず』は基本です」
脂質や塩分は極力控える
脂質や塩分のとりすぎは、生活習慣病につながるため良くないと思われがちだが、それを気にするのは50代まで。
「脂肪は身体の重要なエネルギー源。さらに細胞やホルモンの材料として欠かせない栄養素でもあります。一方、年をとると味覚が落ちるので、減塩しすぎると料理の味けがなくなり食欲低下を引き起こします。
過剰摂取が禁物であることは変わりませんが、60歳をすぎたら適量を摂取したほうが若々しくいられます」
肉は控え魚を食べる
60歳以降は、むしろ積極的に肉を食べて栄養補給をしたほうが健康には良い。
「肉には良質なタンパク質のほか、貧血を防ぐ鉄分や、糖質をエネルギーにする手助けをするビタミンB1などが多く含まれており、魚にはない栄養が豊富。
精神を安定させるセロトニンの材料となるトリプトファンという必須アミノ酸も含まれています。毎日の食事は、魚と肉、1:1の食事を意識しましょう」
1日に何杯もコーヒーを飲む
コーヒーには利尿作用があるため、水分補給のつもりで飲んでも、その効果はない。
「コーヒーばかり飲んでいると、倦怠感や立ちくらみなどの脱水症状を引き起こすことも。重症化すると血圧低下や意識障害になることもあるので、60歳以上の方はコーヒーを飲むなら1日2杯程度までに。
おすすめは水や白湯などノンカフェインの飲み物。年をとると喉の渇きも感じにくくなるので、こまめな水分補給を習慣化しましょう」
スリム体形を目指しダイエット
女性の脂肪がつきやすくなるピークは60代。しかし、70歳に近づくにつれて自然と脂肪は減っていくという。
「60代で無理なダイエットをすると、骨や筋肉が脆くなってしまいます。脂肪が極端に減ると肌のハリやツヤも失われてしまうので、年齢より老けて見えてしまうことも。ダイエットではなく、筋力維持にシフトチェンジをしたほうが健康的な美しさを維持できます」