「人材が育っていない」政治の貧困
そして麻生氏については、
「本人は頑張って面白おかしく話そうとして、一般の聴衆がお愛想で笑ってくれていることに気がついてない。面白くしようとした表現が、今の時代だと完全にアウトな発言ということもわかっていない。名前を読み違えたり、女性初の外相として、2001年に発足した小泉内閣の田中眞紀子氏がいるのに、上川氏が女性初の外務大臣だと言ったり。言葉だけでなく、知識も足りていないんです」
と、散々な評価の2人だが、河野氏は次期総理大臣候補として、いつも上位に名前が挙がる存在。麻生氏はといえば総理経験者だ。
そんな政治家が失言を続けることに、日本の未来にはなはだ不安を感じてしまうのだが─。
「自民党政権が続く中で、人材が育ってきていないんですよ。麻生氏は80歳を超えているし、そんな人がいまだに政治の世界で跋扈しているということが、日本の政治の貧困につながっているんじゃないですか」
大谷さんはこう嘆きつつ彼らを選んだ国民に対して、
「こんな失言をする人に対してもだし、裏金疑惑で名前が挙がっている政治家に選挙で1票を投じたことを悔やまなくてはいけないんです」
と、苦言を。そして、次の選挙までに国民が考えなければならないこととして、
「政治家の発言を聞いて、その人を判断していくことです。どんな失言でも、判断材料を与えてくれたと思って、選挙のときに選ばなければいいんですから。
政権交代で自民党の後を任せられる政党がないと嘆くのではなく、大衆をバカにすると痛い目にあうということを政治家にわからせて、国民が政治家と政党を育てていかないとダメなんです」
誰も任せられる人がいない、と諦めるのではなく、国民が政界の新陳代謝を促していかない限り、明るい未来は見えてこない─。