6位以下を見ると9位にはハリウッドが実写化し、Netflixで配信中の『ONE PIECE』がランクイン。慣れ親しんだキャラクターたちを外国人俳優が英語で演じる違和感ががっかりの主な理由ではあるが、カトリーヌさんは漫画原作ドラマの可能性を広げる作品だと高く評価している。
「全世界でとてつもない数の視聴者に見られていますし、配信作品としては大成功ですよね。日本のコンテンツを海外の制作チームが実写化するのは、とても興味深い試みですし、クオリティーもものすごく高い。
日本人で見たかったというコメントもありますが、これを日本人でやると2.5次元っぽくなっちゃう。日本語吹き替え版ではアニメ版の声優陣が声を当てていて、ゾロ役の新田真剣佑さんの声も中井和哉さんが吹き替えるなど遊び心もありますよね」
『幽☆遊☆白書』にもいえるのだが、予算が潤沢なNetflixやAmazonプライムのような配信プラットフォームは常に実写化できる魅力的な原作を探していて、日本の漫画はまさに宝の山。
今までは特撮やCGなどの技術的な問題で実写化不可能だったバトルものの少年漫画も、海外の資本と技術があれば問題なく実写化できるということを、今回の『ONE PIECE』や『幽☆遊☆白書』が証明してくれたのだ。
「この流れは続くと思うので、今後どんな漫画が実写化されていくのか本当に楽しみです」
今回はがっかり作品を紹介したが、逆に漫画原作ドラマを成功に導く要因は?
「まずは納得の配役。これは演者の役に対する解像度の高さみたいなもので、例えば『きのう何食べた?』の内野聖陽さんはケンジにしか見えないけど、ほかの作品の内野さんはまったくケンジには見えないじゃないですか。『ミステリと言う勿れ』の菅田将暉さんもそうですよね。
原作とビジュアルはそれほど似てないのに、中身は一緒だと思えちゃう。あとはがっかりの真逆で嫌な改変がない。漫画を実写化する場合、ある程度の改変は必要ですが、そこで必要なのは作り手側の原作愛。それが見えれば原作ファンも納得するんですよ」
漫画原作のがっかりドラマランキング TOP10
1位 『パリピ孔明』 89票
('23年 フジテレビ系 出演/向井理)
2位 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 78票
('08年 TBS系 出演/香取慎吾)
3位 『幽☆遊☆白書』 72票
('23年 Netflix 出演/北村匠海)
4位 『怪物くん』 63票
('10年 日本テレビ系 出演/大野智)
5位 『ど根性ガエル』 54票
('15年 日本テレビ系 出演/松山ケンイチ)
6位 『セクシー田中さん』 45票
('23年 日本テレビ系 出演/木南晴夏)
7位 『GTO』 42票
('12年 フジテレビ系 出演/AKIRA)
8位 『エースをねらえ!』 37票
('04年 テレビ朝日系 出演/上戸彩)
9位 『ONE PIECE』 35票
('23年 Netflix 出演/イニャキ・ゴドイ)
10位 『地獄先生ぬ〜べ〜』 31票
('14年 日本テレビ系 出演/丸山隆平)