『大奥』に必要なのは“攻め”
“男女逆転”の『大奥』で魅せたのはTBSだけではなかった。昨年、2クール全21話にわたって描かれたNHKの『大奥』は大河ドラマをしのぐという声もある。中でも、8代将軍・吉宗役を演じる冨永愛に注目が集まった。
「モデルとして世界的に活躍する冨永がまさかの吉宗役。180センチ近い身長を生かして颯爽と馬にまたがり砂浜を駆ける姿は、まさに“暴れん坊将軍”そのもの。御鈴廊下を歩く姿はファッションショーのランウェイを思わせる。冨永は時代劇出演を果たすために、以前から殺陣や乗馬の稽古をしてきました。今作で長年の夢を叶えたというわけです」
さらに将軍・綱吉役を演じた仲里依紗の演技には衝撃が走った。
「後継者を亡くし、子づくりを強要され“当代一の色狂い”と称される、仲演じる綱吉。胸を揉まれるばかりか汗だくで濡れ場を演じたかと思えば、自分の運命を呪って慟哭する迫真の演技に『攻めすぎNHK』などの声が上がりました」
こうした歴代の名作に比べるとどうしても見劣りしてしまう今作。
「大奥は秘密のベールに包まれているだけに、ある意味、何でもアリ。ミックスルーツのタレントを起用して長崎から異国の美女が大奥にやってくるなど、もっと攻めた展開も考えられたはず」
2月22日の第6話から新章に突入する『大奥』。もっと振り切った展開に期待したい。