眞子さんはまじめ、訪伯前に事前学習
'88年にはブラジルへの日本移民80周年の記念式典に出席するため、秋篠宮さまが訪伯された。
「当時の殿下は口数が少なく、大統領は談話の際、話題に少し困った様子でした。侍従の方から、殿下はなまずに関心がおありだと伺ってからは、ナマズ中心の会話で盛り上がりました」
秋篠宮さまは'15年、再びブラジルを訪問された。
「2度目の来伯の際、殿下は闘鶏用のニワトリに関心を示されました。大使館のお庭で80~90センチのニワトリをお見せしたのですが、殿下が“もっと大きいものが見たい”とおっしゃったので、私は後日110センチのものを見つけて、剥製にしたものをお贈りしました」
'18年、今度は眞子さんが訪問の際は、それに先立って、ブラジルについての進講のため秋篠宮邸を訪問した。
「眞子さんは大変まじめな方でした。移民政策が始まったばかりの1920年代ごろ、ブラジルのコーヒー農園に入植した移民の約3分の1が亡くなりました。その話をもとにした『森の夢』というノンフィクション小説を資料としてお持ちしたんです。後日、眞子さんがブラジルを訪れた際、ガイドがその本の説明を始めようとしたところ、眞子さんが“読んできたので大丈夫です”とおっしゃったので、その場にいた人たちは大感激したそうです」
ブラジルで日本文化の普及、移民史料の保存などを行う『ブラジル日本文化福祉協会(文協)』の中島エドアルド事務局長(64)も、愛子さまの来伯を待ち望んでいる。
「今、ブラジルには日系人が6世までいますが、皇室に対して強い思い入れがあります。'58年に三笠宮ご夫妻が初めてブラジルを訪れて以降、皇族の方がいらっしゃるたび、大歓迎のムードに包まれます。私含め、愛子さまがもし来伯されるのであれば、とても楽しみです」(中島さん、以下同)
同協会と皇室の関係は'58年の三笠宮ご夫妻の訪問以降、現在も続いている。
「皇族の方々が来伯される際は必ず文協の施設を訪問されます。私は'03年から当協会で働いていて、'08年に当時皇太子だった天皇陛下を日系1世の方々とお迎えしました。その際、陛下はその場にいた日系人一人ひとりに声をかけ、手を握られていたことが印象に残っています」
また、昨年は8年ぶりに秋篠宮さまと再会したという。
「日本で行われた日系人大会にブラジル代表として出席させていただき、臨席されていた秋篠宮殿下と少しお話ししました。初めて来伯されたとき、殿下はまだ22歳でしたが、その時の思い出について振り返っていらっしゃいました。ほかにも、ブラジル日系社会の今後の在り方などについてもお話しさせていただき、殿下がいかにブラジルのことを考えていらっしゃるのかが伝わってきました」
上皇ご夫妻から続くブラジル日系社会への思い入れを愛子さまも受け継がれる。