実は謎の多い“ホワイトデー”、日本独自の習慣の発祥は福岡県の老舗和菓子店「優しさで包んでお返しする」起源は意外な“マシュマロデー”だった

レトロな『マシュマロデー』の広告（提供：石村萬盛堂）

【写真】意外!? ホワイトデーの起源とされる福岡の銘菓

レトロな『マシュマロデー』の広告（提供：石村萬盛堂）

バレンタインではチョコレートをプレゼントするのが定番

福岡の老舗和菓子店『石村萬盛堂』の銘菓『鶴乃子』（公式サイトより）

いわれてみれば『鶴乃子』の中身がチョコレートバージョン？

レトロな『マシュマロデー』の広告（提供：石村萬盛堂）

　“バレンタインデーにもらったチョコレートの、お返しにお菓子をあげる日”として広まっているホワイトデー。これが日本独自のイベントだとご存じだろうか。

　そもそもバレンタインデーは、西洋から伝わったイベント。だが“女性から意中の男性にチョコレートを贈って思いを伝える”という習慣は、神戸の大手チョコレート店『モロゾフ』が1930年代に広めたものであって、海外では主に“男性が女性に贈り物をする”恋人同士が愛を確かめ合う日だ。

起源はマシュマロ

　では、ホワイトデーは？

「1977年に石村萬盛堂が提案した『マシュマロデー』が日本独自のお返しの文化、ホワイトデーの起源です」

　と、教えてくれたのは、銘菓『鶴乃子』で知られる福岡の老舗和菓子店『石村萬盛堂』広報。ホワイトデーの起源は福岡の和菓子店にあり!?

「ある日、当時の社長である石村善悟が新しいお菓子作りのヒントはないかと、少女雑誌をパラパラとめくっていたところ、《男性からバレンタインデーのお返しがないのは不公平》《ハンカチやキャンディー、せめてマシュマロでも》という投稿を見て、発想を得ました。

　“バレンタインデーに君からもらったチョコレートを、マシュマロ（優しさ）で包んでお返しするよ”という男性からのメッセージをコンセプトに、マシュマロデーがスタートしました」（石村萬盛堂広報、以下同）