3位には朝ドラ『ブギウギ』(NHK総合ほか)が入った。「スズ子役の趣里さんがチャーミングで、昭和のエンタメを楽しめる」(大阪府・53歳)とヒロインを演じた趣里を絶賛する声が多数。
「やっぱり、朝ドラの音楽モノはいいですよね。その時代の空気を最もリアルに感じられる気がします。コメントにもあるように趣里さんのパフォーマンス力も素晴らしかった。ただ、『東京ブギウギ』の近辺のエピソードが意外と駆け足で通り過ぎちゃったのはもったいなかったかな。
羽鳥さん(草なぎ剛)が提示する新しいリズムにスズ子が目覚めていく過程が一番ワクワクしたので、音楽部分をもう少し掘り下げてほしかったです」(カトリーヌさん)
振り返りモノにドラマ界の新たな鉱脈が
2位にはあの人気作の続編『おっさんずラブ ーリターンズー』(テレビ朝日系)がランクイン。「おじさんたちの恋愛模様に笑って泣いて、見ていて飽きない」(千葉県・51歳)と、あの世界観全体を楽しんでいるファンが多いようだ。
「BLドラマの草分けみたいに言われますけど、若手俳優のBLモノとは毛色が違う。田中圭さん、林遣都さん、吉田鋼太郎さんといった実力派俳優たちが真剣に王道ラブコメをやる面白さですよね。航空会社に舞台をかえてシーズン2を作りましたけど、今回は1作目の続編にして正解。おなじみの舞台でみなさん、自由気ままに生き生き楽しんでました」(カトリーヌさん)
そして、冬ドラマで最も高く評価された作品は、やはり世間の話題を独占した宮藤官九郎脚本の問題作『不適切にもほどがある!』(TBS系)だった。
「昭和と令和でこんなにも生活意識が変わっていることに驚いた。どちらの時代にも良し悪しがあることが上手に描かれていた」(神奈川県・38歳)、「コンプラ重視の風潮のなか、ギリギリを攻めた表現が新鮮で面白い」(埼玉県・33歳)など、テーマ性やコメディー要素、斬新なアイデアや役者の演技などの点で絶賛されている。
「ゲラゲラ笑っているうちに胸を揺さぶられ、いつの間にか泣いている……クドカン作品ならではの魅力にあふれていますよね。
昔語りの昭和あるあるドラマの一方で、宮藤さんが一貫して書いてきた家族の物語でもある。しかもタイムスリップというファンタジー要素を入れ、本来会うことのないはずだった祖父と娘と現在の孫の3世代が時を超えて出会うこの構造はスゴいなと。
そこにミュージカル要素を加えて、大事なことは歌で語るみたいな作りも含めて、とても演劇的なんですよね。宮藤官九郎の劇作家としての力をあらためて見せつけられた気がします」(カトリーヌさん)