けっきょく芸能人はファンありきの人気商売

 結局のところアイドルだろうが役者だろうがミュージシャンだろうが、彼らは芸能人という表に出る仕事を生業にしている。誤解を恐れずに忌憚なく言うなら、ビジネスで芸能人をやっているわけだ。

 そして芸能人とは人気商売なので、プライベートを見せることでファンが離れてしまうかどうか、仕事に支障が出るかどうかが重要なポイントになってくるだろう。

 反町の場合は夫婦共演してもファン離れはしないという自信があり、むしろ新たなファン層を獲得できたり好感度が上がったりするというプラスの効果も見込めたから、松嶋とのツーショットを解禁したに違いない。

 福山の場合は妻との仲睦まじいイメージが浸透しすぎることで、ファン離れといったマイナス作用が起こることを懸念しており、情報を出さないようにしているという可能性もありそうだ。

 木村は何作も何作も大ヒットした主演ドラマを持ち、俳優としてのキャリアを着実に積み上げてきたという自負があったため、そろそろ妻のことを解禁しても仕事に支障は出ないと考えていたのではないだろうか。

 しかし木村の場合、よくも悪くもまだまだアイドルとしての需要が高かったということなのかもしれない。

 好意的に解釈するなら、アラフィフになり、結婚歴がもうすぐ四半世紀になるというのに、いまだに“アイドル・キムタク”として見てもらえているということは、非常に驚異的で素晴らしいことと言えるのではないだろうか。

堺屋大地●コラムニスト、ライター、カウンセラー。 現在は『文春オンライン』、『CREA WEB』(文藝春秋)、『smartFLASH』(光文社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『日刊SPA!』などにコラムを寄稿。これまで『女子SPA!』(扶桑社)、『スゴ得』(docomo)、『IN LIFE』(楽天)などで恋愛コラムを連載。LINE公式サービス『トークCARE』では、恋愛カウンセラーとして年間1000件以上の相談を受けている(2018年6月度/カウンセラー1位)。公式Twitter:https://twitter.com/sakaiyadaichi