トラブルが終了の“引き金”にも
時代の移り変わりとともに、番組制作にも苦労が増しているという。
「行く先々で住民の方に何かお願いする形のロケ番組も難しいです。過去にはタレントが民家に一泊させてもらう番組がありましたが、当時でも毎回苦労していましたし、今の時代では“芸能人が誰にでも興味を持たれ、誰しも会いたいと思っている、歓迎されるはずだ”という感覚は通じませんから。制作サイドがそういった“上から目線”の意識を捨てきれていないことにも問題があるでしょう。好感度調査で上位にいて誰にでも好かれているタレントだと思っていても、どこでもロケが喜ばれるとは限りません」(同・プロデューサー)
『充電させてもらえませんか?』は過去にもトラブルが報じられており、炎上が続くなら打ち切りになることも予想され、ファンからは心配の声が集まっている。しかし、幸いにも局にクレームが入ってきている様子はなく、番組スポンサーに対するクレームも今のところ心配ないようだ。ところが、まったく不安がないというわけでもないようで……。
「出演者が不祥事を起こしたというなら別ですが、この程度のトラブルならそれほど問題にすることもないですし、スタッフも懲りて次からは気を付けると思いますが、打ち切りになることが絶対にないとも言い切れません。というのも、‘90年代はゴールデンタイムのバラエティー番組の制作費は1時間番組1本当たり5000万円前後でしたが、今はその半分以下。特にロケはお金がかかります。
『充電させてもらえませんか?』やバスの旅、鉄道の旅といった紀行・バラエティー番組はロケの中でも比較的、低予算で制作できるので増えましたが、思ったようにスポンサーが見つからない。炎上が目立つようになると当然、スポンサー離れが懸念されますし、トラブルは数字(視聴率)が落ちてきたときに、終了の“引き金”となる可能性大です」(同・プロデューサー)
テレビ東京は、番組制作について「安全面に配慮しながら、真摯な態度を心がけていきたいと思います」「周囲の皆様への配慮をしながら、安全な番組制作を続けてまいります」との見解を示している。“トラブルフリー”な番組制作はなかなか難しいだろうが、何か揉め事に発展した際には、番組サイドが非を認めて誠心誠意、謝罪することが鉄則であり延命の道だという――。