開催していたイベント名は『永野ちゃん決起集会』。そのイベントに足を運んでいたという女性が、当時の様子を証言する。
「午前1時ごろから始まって朝までオールナイトで開催されるときに行っていました。今は知られるようになったネタですが“富士山の頂上から2000匹の猫を放つ人”なんかをやっていましたよ。最後に『ヨドバシカメラ』のCM曲が流れると永野さんが“いつものやるぞ~!”と言って、会場の全員で輪になってグルグル回るんです。その行動自体の意味は不明ですが、会場全体が一体となって動く瞬間が楽しかったなぁ」
若い女性にも支持されていた永野だが、主なファン層は意外な人たちだった。
「妻のためにも売れなくては」の決心
「会場には40代ぐらいのオジさんも多かったです。永野さんのネタでストレス発散していたのかな。今は売れたので、なんだか遠い存在になった気もします……」(永野ファンの女性)
都会の片隅で行われたイベントに熱烈なファンは訪れていたが、当時は永野の存在は広く知られてはいなかった。
「永野さんはインタビューで当時のことを振り返り“死のうと思った”とも話していました。2014年には長年交際していた女性と結婚したことから“妻のためにも売れなくては”と、思いつめたこともあったようです」(前出・芸能ライター、以下同)
そんな永野に転機が訪れる。俳優の斎藤工から映画出演のオファーが届いた。
「斎藤さんは映画監督としても活動していて、以前からファンだったという永野さんに映画の出演を依頼。撮影のとき、斎藤さんにラッセンのネタを見せたら大ウケして、映画でも採用されたそうです。これがキッカケで、永野さんはブレイクしていくんです」
今では音楽について語る本を出版するなど、多方面で活躍中。以前は見向きもしなかった多くの人が、ラッセンよりも、永野が好きに――。