容疑者とA子さんが勤める同協会に話をきこうとするも、
「警察の捜査に協力していて、まだ捜査中の段階なので、お話することはできません。また、職員を2人も失って業務に支障をきたしている状況でもありますので……」
とのことだった。小棹容疑者の身勝手な犯行で被害者となったA子さんは、地元の資産家のお嬢さまだった。
「小学校のころまでしか覚えていないけど、温厚で、しっかりした娘さんでした。実家は祖父の代から60年近くやっている工具店で、昔は従業員が10人ぐらいいた」(近所の住民)
両親と兄の4人家族。兄は結婚して家を出て独立しているが、
「跡継ぎのお兄さんは両親と一緒に働いています。A子さんも実家で働けたはずだと思うけど、地元の銀行に勤務していたね。10年ほど前から、現在の職場に移ったと聞いた」(同・住民)
A子さんは「とても頑張り屋さん」
早朝から車を運転して職場へと向かい、帰宅は深夜にもおよんだという。
「とても頑張り屋さんに見えましたよ。仕事一筋だったからなのか、ずっと独身のままでしたね」(別の近所の主婦)
4日に通夜、5日に告別式がしめやかに行われた。
「ひとり娘さんがあんな惨い殺され方をしたからでしょうね。両親は肩をがっくりと落とされていて、かける言葉さえなかった……」(前出・住民)
一方、小棹容疑者は、勤務先から車で約5分、1.6キロほど離れた家賃月4万円ほどの築19年、2階建てのワンルームマンションに住んでいた。
「5日だったか、警察が2人、ミニパトカーで来て、部屋に黄色い規制線を張っていきましたね。容疑者はまったく知らない人です」(近隣住民)
同マンションの住人も大半は知らなかったが、1人だけ顔見知りがいた。その住民によると容疑者は4年ほど前に引っ越してきたという。
「独り暮らしでしたよ。中肉中背で、おとなしくて真面目。だいたいこちらから挨拶すると、返してくれるという感じで、口数は少なかった。毎朝、スーツ姿で車通勤していましたね」(同・住民)
容疑者本人のSNSによれば、福井県出身で、12年前に結婚して子どももいたが、その後、離婚。心機一転して、見知らぬ土地で再出発を図っていたようだ。許されない凶行に走った容疑者に一体何があったのか。捜査の進展が待たれる。