ズバリ、ポスト岸田は?

 岸田首相で選挙を戦うのは難しいというものの、選挙に勝てる「顔」は今自民党にいるのだろうか。

「なかなか難しいところですね。まず上川陽子さんは、担ぐ周囲の熱が一時期より下がっているなと感じています。石破茂さんは党内の指示がまとまるか? 茂木敏充さんは、もちろん可能性は高いとは思いますが幹事長という立場で総裁選に出ることは党としては受け入れがたい。

 小泉進次郎さんもやる気はあるでしょうがまだ早い。河野太郎さんは引き続き狙っているでしょうが、少しタイミングを逸しているように感じます。菅義偉さんの再登板はバランスが良いとみている人もいる。ただそれにはやる気を出してもらう必要がありますが……。だからポスト岸田は『岸田』って言われてしまうんですよね」(金子さん)

 角谷さんも、

僕は岸田さんが勝つと思っています。石破さん、河野さん、進次郎さん……今回の総裁選には出馬しないと思うんです。こんなところで総裁になるメリットはないんです。解散総選挙もいつあるかわからない、来年には参議院選挙もある。

 今、自民党の総裁になり、総理大臣になったところで自分の政治は何もできないんです。この面倒くさい事態は岸田さんに押しつけたほうがいい、というのが党内の判断になると思います」

 と、消去法として岸田再選を予想した。

      *

 '09年の自民党から民主党への政権交代は、国民の怒りが招いた結果だった。

 岸田増税内閣に苦しめられてきた国民が唯一、反旗を翻せるのが選挙。あなたの怒りをその一票にぶつけてみてはどうだろうか。

予想してくれたのは……

大谷昭宏さん●ジャーナリスト。早稲田大学卒業後、読売新聞大阪本社入社。社会部記者として、朝刊社会面コラム「窓」欄を7年にわたって担当。大阪に個人事務所を設立し、ジャーナリズム活動を展開する。

有田芳生さん●元参院議員・ジャーナリスト。立命館大学卒業後、出版社勤務を経て1986年からジャーナリストに。オウム問題などに切り込み、2010年から2022年まで参院議員を務めた。

金子恵美さん●元自民党衆院議員・コメンテーター。早稲田大学を卒業後、新潟放送に入社。フリーライター、新潟市議、県議を経て、2012年衆議院議員総選挙に自民党公認で初当選。第3次安倍第2次改造内閣で総務大臣政務官を務めた。

角谷浩一さん●政治ジャーナリスト。日本大学卒業後、東京タイムズに入社。その後、小学館『週刊ポスト』で政治を担当、『SAPIO』、テレビ朝日報道局を経て独立。執筆の傍ら、テレビやラジオなどに出演中。