番組の存続自体が危機的状況にあるかと思いきや……。
「4月に行われた定例の社長会見で“今年も放送すべく、準備している”という説明がありました。今年は、例年より遅めの8月31日から9月1日の日程で放送することで内定しているようです」(前出・テレビ局関係者)
背景にある“スポンサーとの関係性”
日本テレビに今年の24時間テレビの放送日について問い合わせたところ、
「番組の編成についてはお答えしていません」
とのことだった。
こうした24時間テレビにまつわる事情について、フリーのテレビプロデューサーとして活躍する鎮目博道氏はこう説明する。
「日本テレビとしては、24時間テレビは何がなんでも放送したいはず。理由の1つに、長年にわたって番組に出資している大きなスポンサーの存在が考えられます。スポンサー側も、グッズの販売など連動企画があることを前提で動いています。番組を放送することで日本テレビ側も大きな収益を上げていますし、長年築いてきたスポンサーとの関係性をいきなり切るわけにはいきません」
社内の組織的な要因も考えられるという。
「日テレ内には、24時間テレビに携わる“専門の事務局”があり、1年がかりで番組の準備をしているんです。事務局そのものをすぐになくすことは難しいでしょう」(鎮目氏、以下同)
番組を放送するうえで、日テレなりの“慎重さ”もあるという。
「募金の着服が発覚したことについて、日テレはかなり深刻に受け止めているそうです。元日の能登半島地震をきっかけに、各局で独自の募金窓口を開設していましたが、日テレだけは他機関の窓口を紹介するにとどまりました。震災直後は、着服への対策案が定められておらず、“体制が整わない状態で窓口を開設するのは危険”と、判断したそう。今年も24時間テレビの放送にこぎ着けるためにも、体制をきっちりと整えたいという意図もあったのでしょう」
番組の放送日や放送内容の発表が遅れていることについては……。
「昭和の時代にスタートした24時間テレビは、最近では番組の“時代錯誤感”が指摘されています。少しでも時間をかけて“令和に合った番組を目指す”といった意向もあると思われます」
今年で47回目の放送となる24時間テレビ。生まれ変わることはできるのだろうか。