2021年、五輪・パラ関連イベントで楽しげな森喜朗組織委会長と小池百合子都知事
2021年、五輪・パラ関連イベントで楽しげな森喜朗組織委会長と小池百合子都知事
【写真】岸田首相は3位!「日本をダメにした」歴代“ポンコツ総理”ランキング

 総理になるための小池劇場だ。だがうまくは進まない。

小池さんの最終目的は総理大臣で変わりはない。都知事選後も何かあれば衆議院に変わる可能性はあると思う。そのため政界がごちゃごちゃしているときには、あえて都知事選に出た。都知事になって時間稼ぎをして、東京オリンピックで華々しく成果を残し、衆院議員に返り咲くつもりが、新型コロナのパンデミックが起きて計算が狂った」

総裁選もせずに総理になった森元首相

 さらに現在、カイロ大学在籍をめぐる学歴詐称疑惑も指摘されており、総理大臣どころか都知事3選も危うい。

 次の選挙があっても自民党に戻れない。衆院選に立候補した場合、都民ファーストの会のまま「総理大臣になる」という野望を抱いているのではないか、という。

「『私を総理にしてくれるところと組む』というのが小池さんの考え方です」

 政権交代したあかつきには「野党連立で政権を取ろう」と言えばいい。自公の数が足りず、人数合わせを依頼されたら、与党に連立として参加する条件として総理大臣のイスを求める交渉をすることもできる。実現するかしないかは別として、そうした皮算用があるのではないか。

 つまり、小池都知事は与党にも野党にもなれる。総理大臣になれる一番近い道にすり寄ろうとしているのだ。

 一方で、望んでいなくともその席に座った政治家もいる。

「福田康夫元首相や森喜朗元首相もそうです。特に森さんは前首相の小渕恵三さんが倒れたことで、急きょ、話し合いによって総裁選も何もやらないで総理になった」

 総理は社会情勢や激変する政治に応じた人選が求められる。いくら政治家としての手腕はあってもタイミングが合わなければ総理にはなれない。最後には「運」に味方されなければ永遠に総理になることはできないだろう。