いちばん厳しいのは「住宅事情」

 シングルマザーとして、東京への“出稼ぎ稼業”と母親業の両立に苦労している様子。同じくシングルマザーの雨宮は、

「現在はパリを中心に活動しています。'16年から3年間、『news23』のキャスターを務めていましたが、今はレギュラー番組を持っていません。特番などに時折出演しますが、テレビの仕事よりエッセイストとしての活動のほうがメインのようですね。パリ在住を生かして、ミセス向けのファッション誌などで現地の情報を発信しています」

 実際、パリで日本人が生活するのは難しいことなのか? 前出のコーディネーターはこう話す。

「いちばん厳しいのは、住宅事情です。外国人にアパートを貸す場合、最低収入額の条件と保証人をつけないと借りることができない場合がほとんど。

 有色人種を避ける大家さんも多いですが、日本人には比較的貸してくれやすいかな」

 そして、生活費については、

「インフレ率は低めで安定していて、以前と比べて物価は若干上がっているかな、という感じです。日本人がフランスの物価を高いと感じるのは、超円安だからでしょう。フランスは原発を稼働させているので、電力は安定していますが、なぜか電気料金はやたら高くなっています」

 経済基盤が日本で、住むのはパリ、というのがいちばんキツいということ。

 そうなると同じパリ在住でも、フランス人の実業家と結婚した中村のように、経済基盤もパリといった人が“勝ち組”ということのようだ。インスタでも仕事ではなく、街中でのキメポーズや“パリピ”のように毎日を楽しむカットをアップ。

 憧れのパリ暮らしも、出稼ぎ稼業の人間には優しくないようで……。