ショートパンツコーデの加護亜依(公式インスタグラムより)
ショートパンツコーデの加護亜依(公式インスタグラムより)
【写真】「場末のスナックのママみたい」ツッコミが殺到した加護亜依の近影

“夜の女”は、ヤバい人を見分けるノウハウを持っている

 こうやって見ていくと、韓国旅行の写真も含めて、加護ちゃんには、金銭苦と反社の影が交互にちらついているように思えるのです。周囲にまともなオトナがいれば、「保証人でないなら、親の借金を返す必要はない」「お母さんやきょうだいの生活を、すべて加護ちゃんが支える必要はない」などの基本的なアドバイスをしてくれるのでしょうが、加護ちゃんの環境ではそれは難しかったのだと思います。金銭面以外でも、スターにはさまざまな利用価値があります。自分のビジネスがうまくいっているようにみせたい、もしくは自分の力を誇示するために、芸能人とのお近づきになりたいという人が無数に寄ってきて、その中には前夫のように反社と断定できないまでも、法律スレスレのことをしているヤバゾーンの人がいないとは言い切れないでしょう。そういう人にとって、有名人は自分の命綱のようなものですから、表面的には優しくすることでしょう。それを自分への愛情だと勘違いした時、地獄への扉が開くのだと思います。

 加護ちゃんから何らかの恩恵を受けたいと思う人にとっての一番の願いは、加護ちゃんが人を疑わず、子どものように素直に自分の言うことを聞いてくれることでしょう。どうして家族の借金を自分が返さなくてはいけなかったんだろうとか、交際相手の会社は、どんなビジネスをしているんだろうというふうな疑問を持たないで、何も考えずに馬車馬のように働いてくれたら、好都合なのだと思います。母となり、36歳となった加護ちゃんは、十分オトナです。しかし、実際は、オトナたちが自分の都合のために、加護ちゃんの成長を止めてしまい、その結果、加護ちゃんは大人になれなくなってしまった。いわば加護ちゃんは「永遠の子ども」のように見えてならないのです。

 加護ちゃんは週刊誌に“夜の女”呼ばわりされたことに納得がいっていないようですが、いっそのこと、真剣にやってみたらいいのではないかと思います。芸能人が副業することは珍しくありませんし、夫が体調を崩して働けない、加護ちゃんも反社との写真が影響して仕事が減っているというのなら、収入源は多いほうがいい。そこで出会った人を好きになってしまうとか、新たに反社の人と知り合ってしまうというリスクも大アリですが、お店の女の子たちは、ヤバい人を見分けるノウハウを持っているはずですから、教えを乞うたらどうかと思うのです。だまされない人を目指すのではなく、ヤバくない範囲でほどほどに騙されることができたら、テレビも加護ちゃんを使いやすくなるのではないでしょうか。加護ちゃんの健闘を祈ります。

<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」