“女将”である妻の胸中は
近所の飲食店店主は、「先代とは互いの店を行き来するなど江戸っ子同士のお付き合いがあったが、5代目とは面識すらない。いまどきの感覚では面倒くさいんだろう」と突き放す。
別の地元男性が打ち明ける。
「容疑者は先代が亡くなってから態度が横柄になったらしい。それほど親しくない知人に“おまえ、××しろよ”と上から目線で命令したり、オラオラ系の実像が見えてきて距離をとるようになった人もいる」
地元の女性が言う。
「妻子持ちが何をしているのか。職人として鍛えてもらい、婿として迎え入れてもらったのに、のれんに傷をつけて。裏切られた家族がかわいそう」
店の入り口には《この度諸般の事情により8月10日を持ちまして閉店することとなりました。皆様方の暖かいご支援の中、長きにわたり営業してこられましたことを厚くお礼申し上げます》と貼り紙があり、店主の名前は親族にかわっていた。
秀彰容疑者は犯した過ちについてどのように話しているのか。反省はみられるのか。先代が亡くなってから変化はあったのか。
同店の女将である容疑者の妻に尋ねると、
「気持ちの整理がついていないのでまだ話したくないです」
と答えるのが精いっぱいの様子。質問を変えても、
「それって答えなくちゃいけないですか」
と口を開かなかった。
ただ、店としては役員だった容疑者を解任しており、もう関係はないという。
深夜まで飲み歩き、妻子がいるのにナンパに精を出し、断られると力づくで襲うなど言語道断。どれほどの技量を身につけたか知らないが、こんな男の握った寿司がうまかろうはずがない。