61歳容疑者は一度も働いたことがなかった

「真っ昼間の1時30分ごろ、火柱が見えて、びっくりした。誰もいなかったらよかったけど、怖かった」(近所の住民)

 連続放火の嫌疑をかけられている容疑者。

「容疑者は中学校を卒業後、一度も働いたことがない。ひきこもりというわけではないと思うが、自転車に乗る姿は見かけても会釈ぐらいで、一度も話したことはないんですよ」(近隣住民、以下同)

 共働きの両親のもとで三男として生まれた容疑者。父親は40年ほど前、脳梗塞のため50歳台で他界。その後、次男(冒頭の容疑者の兄)も15年ほど前に脳梗塞に。長男は8年ほど前に亡くなった。

 中学校卒業からニートのような状態だった容疑者は、他人宅に侵入して金を盗んだり、母親の財布から50万円ほど盗んだりしていたという。

母親はずっと年金生活だったのですが、病気になって入院して、お金がなくなったみたい。それで数か月前から生活保護を受けていて、容疑者はその金で生きていた。週に1回、お母さんに頼まれて、自転車でスーパーまで食材を買いに行くことはしていた」

 母親が生前、住民に漏らしていた不安がある。

「“お兄ちゃんは年金と障害者手当てがあるから心配ないけど、弟のほうが心配”と嘆いていました。国や自治体は助けてくれないから、警察のお世話になるかもしれないって」

 事件のおよそ1か月前の7月5日、容疑者の母親が88歳で亡くなった。すると、容疑者の奇妙な行動が。