ダサさの5段重ねで“ダサさの総合商社”状態

 中丸のスキャンダルは、“ダサさ”が際立ったことも前代未聞だった。

 旧ジャニタレの女絡みのゴシップは珍しくないが、たいていは「彼らがいかにモテるのか」という裏付けになるような報道が大半。女優や女性アイドルといった誰もが知る美女が相手だったり、港区の会員制バーで女性側から熱心に言い寄られていたりと、「やっぱりジャニーズはめっちゃモテるのだ」とため息が漏れるような報道ばかりだったはず。

 しかし、中丸は“新婚なのにチャラ遊び”、“女子大生を路上ナンパ”、“誘いを断られること20回以上”、“密会場所がアパホテル”、“帰りのタクシー代は7000円”と、ダサさの5段重ね。

 これまでの旧ジャニタレのゴシップのなかにも、口説き方が強引だったり、報道にだんまりを決め込んだりと、ダサいと思われる振る舞いはあったが、今回の中丸のようにここまで“ダサさの総合商社”状態なのは前代未聞である。

屈指の“苦労経験グループ”のメンバーなのに

 また、KAT-TUNのメンバーやファンの心情を思うと、今回のスキャンダルがかなりつらいものだったことは想像に難くない。

 KAT-TUNは2006年のCDデビュー当時、6人組だった。だが2010年に赤西仁(40)、2013年に田中聖(38)、2016年に田口淳之介(38)が脱退。現在は亀梨和也(38)、上田竜也(40)、そして中丸の3人体制。

 一人、また一人とメンバーが抜けていったことや、元メンバーが薬物逮捕されるといった事件もあり、KAT-TUNはSTARTO ENTERTAINMENT内で屈指の“苦労経験グループ”。残されたメンバーやファンはなにか起こるたびに胸を痛めていたはず。

 情報番組『シューイチ』(日本テレビ系)で長年コメンテーターを務めている中丸は、他グループのメンバー脱退についてコメントをすることもあったため、騒動が起こるたびにファンが傷心していることを誰より知っていたはずだが……。

 いずれにしても中丸は、KAT-TUN界隈で何度も起こった騒動で苦渋を味わっただろうし、だからこそファンを一番に慮れたはずだと思うのだが、そんな立場の人間がファンを悲しみのどん底に叩き落したという意味でも、前代未聞だったと言わざるを得ない。

堺屋大地●コラムニスト、ライター、カウンセラー。 現在は『文春オンライン』、『CREA WEB』(文藝春秋)、『smartFLASH』(光文社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『日刊SPA!』などにコラムを寄稿。これまで『女子SPA!』(扶桑社)、『スゴ得』(docomo)、『IN LIFE』(楽天)などで恋愛コラムを連載。LINE公式サービス『トークCARE』では、恋愛カウンセラーとして年間1000件以上の相談を受けている(2018年6月度/カウンセラー1位)。公式Twitter:https://twitter.com/sakaiyadaichi