整理収納アドバイザーの資格を取ってからは、隙間のない収納から、余白のある収納に変化したという。
「以前は収納ケースの中にあるだけモノを入れていたんですが、予備のスペースをつくるようになりました。例えば食品のストックや調理器具をしまっている収納スペースに、あえて空のボックスを1つ置いておく。何かモノが増えたときにそこが使えますし、心の余裕にもつながります」
家族の幸せにつながる
60代以降の世代が収納で気をつけることは何だろうか。
「身体的に負担がかかるので、つり戸棚や天袋など、高いところの収納は頻繁に使わないことですね。高い位置の収納には、捨てるか迷っているものを集めた保留ボックスを置いて、1年に1回くらいのペースで中を確認して手放すか判断するといいと思います」
断捨離と整理整頓を繰り返すことで、適正な物量を保ち、快適に暮らしている美奈代さん一家。昌樹さんは、
「家は奥様のお城。わが家では美奈代さんがストレスを感じない、心地いい空間であれば、それが家族の幸せにつながるんです」
と言う。美奈代さんも家族がリラックスして過ごしてくれることに幸せを感じるという。
「片づけや掃除を頑張るのも、家族が帰ってきやすい家にしようと思うから。これからも居心地のいい空間をつくりたいです」(美奈代さん)
取材・文/小新井知子
1969年、愛知県生まれ。1985年にアイドルグループ「おニャン子クラブ」のメンバーとして活躍。現在は芸能活動に加え経営者・プロデューサーとしても活動し、今年ソロデビュー38周年を迎えた。