8月下旬、『週刊女性』が事故現場となった伊勢崎市の国道17号沿いを訪れると、花やジュース、キャラクターの人形などが供えられていた。その一方、ここで事故があったことなど知らぬかのように、通行する車は猛スピードで駆け抜ける。
「ここの道路は、みんな時速80㎞は出していますよ。90㎞だしてる人もいるんじゃないかな。直線が続きますから、スピードを出したくなる気持ちもわかるんだけどね」
そう話すのは、タクシーの運転手だ。
疑われる飲酒運転の常習性
実際、法定速度である時速60㎞ほどで走行するタクシーを、後続から来る乗用車やトラックが次々と追い越したかと思えば、どんどん引き離されていく。過剰にスピードを出す車ばかりだ。
鈴木容疑者も、事故を起こしたときには時速90㎞で走行していた。仮に法定速度さえ守っていれば、これほどの大事故にはならなかった可能性もある。だが、タクシーの運転手は、続けてこんな衝撃の事実も明かす。
「酷い事故だったよね。隠れて飲むなんて。でもね、飲酒運転している運転手って、けっこういると思うんだよ。というのも、事故現場の近くのコンビニは、トラック運転手の休憩所になっているんですけど、そこで夜、トラックを停めた運転手が、タクシーで市街地まで酒を飲みに行っていると聞くんです」
国土交通省の飲酒運転防止マニュアルによれば、アルコール度数5%のビール500㎖を飲んだ場合、体内でアルコールが分解される時間の目安は約4時間とされている。もちろん、この分解時間の目安は性別、体重、体質、体調によって変化する。つまりアルコール度数5%の缶ビール2本を飲んだら、約8時間は最低でも運転できないということ。