9月12日から始まる自民党総裁選。27日には次の首相が決定するが、注目されているのは日本初の女性首相候補たちの存在。
「岸田さんで下がりきった自民党の支持率を回復するにはもう女性首相しかないんじゃないか、という声が一部から出ています。真っ先に出馬を表明した小林鷹之さんは知名度も人気もないですし、小泉進次郎さんにいたっては発言がSNSでネタ化されています。立候補するのに推薦人20人が必要だというのも結局は派閥頼みじゃないかという」(政治ジャーナリスト)
女性の中で最も総理に近い政治家は
立候補を表明した野田聖子氏(のちに断念)、出馬表明した上川陽子氏と高市早苗氏。女性首相に最も近いといわれる3人のことを掘り下げると─。
「上川さんは女性の中では最も総理に近いと思います」と話すのはジャーナリストの渋井哲也さん。現候補者の中では最高齢の上川氏の経歴は華麗なるもの。
「中学から名門、雙葉学園(静岡)を経て、東京大学に進学、日本女性初のハーバード大学ケネディスクールを卒業しています。その後三菱総合研究所研究員となり、娘2人を育て上げてから政界に進出しています」(全国紙記者)
彼女の魅力はなんといっても、忖度しない決断力。
「'96年の初出馬は無所属で5位と惨敗。'00年の衆院選で初当選するものの、当時の森喜朗政権で起きた『加藤の乱』に直面。不信任案には反対を投じたものの、森元首相に関しては一貫して批判していたのが印象的でした」(同)
その決断で、命を狙われることも辞さない。
「法務大臣に在任中、歴代の男性大臣が尻込みしていた麻原彰晃らオウム真理教幹部の死刑執行を決断したことです。オウムの残党から復讐されるとの噂もあり、生涯SPがつく待遇となった。当時の安倍首相が『彼女は大したものだ』とたたえたほど。
外務大臣としても持ち前の英語力で通訳なしで相手と堂々と渡り合えるし、実力で地位を勝ち取ってきた上川さんはポスト岸田に限りなく近い」(渋井さん)