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9月27日にNHK朝ドラ『虎に翼』の最終話が放送されると、ついに半年間にわたる放送が終了する。『虎に翼』は脚本家の吉田恵里香さんによるオリジナルストーリーで、日本初の女性弁護士を描いた物語は視聴率も好調、朝ドラで初めて1週ごとに放送済みのシナリオ本が発売されるなど、脚本が高く評価された作品だった。
「でも、脚本に対しては好意的な意見ばかりではないんですよ」と教えてくれたのはテレビ誌ライターだ。
説教くさい朝ドラ
伊藤沙莉主演の『虎に翼』は、物語の前半から、女性蔑視や同性愛、戦争責任、朝鮮人差別など、重いテーマばかりが取り上げられたドラマだった。
「特に“女性の生きづらさ”に関しては全編をつらぬく大テーマでした。そのせいか、ドラマを見ていると、『こういう生きづらい女性があなたのそばにもいませんか? あなたはそのことに気がついていますか?』と言われているようで、説教くさいと感じた人もいると思います」(前出、テレビ誌ライター)
たしかに、SNS上では《人権意識のアップデートを迫られているようで押しつけがましい》といった意見も。
NHK関係者もこう証言する。
「物語の後半では、少年法の厳罰化や夫婦別姓など、現在でも答えの出ていないテーマが取り上げられました。そういった問題を公共放送が軽々しく朝ドラで扱っていいのか、という議論は当然ありましたよ」
賛否ある今回の脚本だが、実際に迷惑をこうむった人もいるという。
「終盤の脚本の完成が予定より遅れたせいで、撮影のクランクアップ日が後ろ倒しになったり、ノベライズ本の出版が延期になったりと、制作現場は大変でした。『無事に終わってほっとした』というのが、スタッフの正直な感想だと思います」(前出のNHK関係者)