ここからの10年が勝負

 2009年にスカウトされ、2010年から芸能活動を本格的にスタートさせた竜星。来年でデビュー15周年となる。

「気づいたら30歳越えちゃいました(笑)。10代から芸能活動をやってきたって考えると、あっという間だったなと感じます」と、自身の芸能活動を振り返る。10代のころに、30代になった自分が芸能活動をしているイメージはできていたか尋ねると、

「そもそもどこまで続くかなんて考えてなかったです。いつ辞めてもおかしくなかった(笑)。芸能界というものにしがみつく気持ちがなかったんですよね。それは今でもあんまりないのかもしれないです。でも今は俳優業が楽しいからやっているんだろうな。その情熱が消えたらたぶん辞めるんだろうな、と思います。そういうさっぱりした感覚でいます」

 楽しいからやっている、それだけだという潔さが清々しい。

「若いころってやりたいことがあっても、自分の経験が足りなかったり、やれる場所がなかったりしたんです。そういうしがらみに反発して自分なりに戦ってきたからこそ、今はそれをぶつける場所がある。ありがたいです。40代に入るまでの10年は自分にとっての勝負であり、楽しみたい時間です。

 アクションひとつにしても、この10年がギリギリのパフォーマンスラインだと思います。年齢とともに、どうしても衰えてはいきますから。若いうちって、動けるけどそれを発揮する場所がなかったりするじゃないですか。今が、やりたいこととできる場所が噛み合うちょうどいい時期なのかなって。果敢に挑戦していきたいです

 やわらかい語り口から、確かに感じる俳優業への熱。自ら“勝負の10年”とした30代の竜星が見せる活躍が楽しみだ。