同じく5位にランクインした金融ミステリー
同じく5位にランクインしたのは、'14年放送の『株価暴落』(WOWOW)。池井戸氏の真骨頂である金融ミステリーで、さまざまな池井戸作品にたびたび登場するメガバンク・白水銀行の審査部審査役を織田裕二が主演。
「自分も株式トレードをしているので、興味深く見た」(和歌山県・女性・63歳)と、有料放送ながら高評価を得た。
「TBSほど演出がくどくなく(笑)、テンポのよいストーリー展開も見事でした」
池井戸作品を初めてドラマ化したのは、実はWOWOW。初作品は'09年の『空飛ぶタイヤ』で、ATP賞テレビグランプリなど数々の賞を受賞している。
「池井戸ブームのさきがけとしての功績は大きいですね。リアリティーのあるドラマ作りがWOWOWの特長でもあるので、今後にも期待です」
第4位は、昨年放送された『ハヤブサ消防団』(テレビ朝日系)。中村倫也演じるスランプぎみの小説家が静かな山あいに移住、地元の消防団に加入したところ、次々と起こる怪事件に巻き込まれてしまう。池井戸作品の中では異色ともいえるストーリーを、ミステリーとコメディーが入り交じる絶妙なバランスで演出した。
「主人公の居住地を変えれば、続編もいけそう」(茨城県・女性・42歳)と期待の声が。
「中村さん演じる小説家と、山本耕史さん演じる編集者のバディぶりが楽しい作品でした。確かに、このおふたりなら“小説家探偵コンビ”として続編が期待できそう。舞台や事件の内容を変えることで、シリーズ化も十分可能だと思います」