《最もつまらなかった三谷作品》

《最もつまらなかった三谷作品》 《観客を舐めきった駄作だった。もっと映画を勉強しろ》 《全体的にスケールの小さいコメディ映画でクスッと笑えたらそれがこの映画の山場》 《役者個人のファンだけが出演シーンだけ楽しめるのでは》

「よく知られているように、三谷さんは演劇出身。演劇のような限られたセット、ワンシチュエーションでの物語を描くのが得意な人です。いわゆる密室劇ですね。『スオミ』も前半は基本的に屋敷の中でストーリーが進みます。公式サイトでは元夫たちは《スオミの安否そっちのけで、男たちは熱く語り合う》とありますが、キャラが薄い4人が小ボケを挟んだトークを繰り広げるのをもどかしく感じた人も多いのでは」(前出・映画ライター、以下同)

 三谷は2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の脚本を担当。全話総合視聴率は20・2%、『NHKオンデマンド』では史上最多の平均視聴数を獲得するなど、大好評だった。

映画『スオミの話をしよう』長澤まさみ、遠藤憲一、松坂桃李、西島秀俊。キャストは豪華だが……(公式サイトより)
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「『鎌倉殿』も、その名を世に知らしめた古畑任三郎も、監督は三谷さんではなく別の人が務めています。映画と演劇、監督と脚本。“どう見せるか”はそれぞれ違う。三谷さんは本作のインタビューで“演劇チックな映画を作ってみたいという思い”で作ったと話し、それゆえの密室劇だったのでしょうが、それが非常に映画的でなく退屈な仕上がりとなっていて、そのために“三谷の演劇を映画にしたもの”を期待した人が、“最悪だった”と評価しているのでしょう。密室の設定が違っていれば、ここまでの低評価にならなかったのでは」