カレーをおいしく作るひと工夫
サービス精神は旺盛だ。地元・鳥取のフィギュアミュージアムの開館セレモニーで、求められるまま漫画『ドラゴンボール』のキャラクター『魔人ブウ』のコスプレで登場して盛り上げた。
好物はカレーライス。料理が得意で2018年に本誌がインタビューした際、おいしいカレーを作る秘訣について、
「玉ねぎをよく炒めることです。メーカーの人に伺うと、カレールウの箱に書いてあるとおりに作るのが一番おいしいそうで、その基本をはずしすぎないようにしつつスパイスでひと工夫します。ご飯はかために炊いたサフランライスがいいですね」
と丁寧に教えてくれた。
いずれも人間味あふれるリーダーといえそうだが、政治家として強みと弱みは何か。
「石破氏は質問をはね返す豊富な知識があります。飄々と追及をかわすのもうまく、相手の口車には乗りません。最強の“盾”です。おかしいものはおかしいと率直に言える政治家だったのに、自民党の悪いところを隠して選挙に突入しました。古い自民党の政治家に羽交い締めにされたのでしょう。そのうち“石破カラー”を出して自民党を変えてくれるんじゃないかと見ています」(前出・有馬さん、以下同)
一方の野田氏は、首相経験者ゆえに裏側も熟知しており、政権が都合の悪いことを隠そうとしても逃さないという。
「最近は、声を1オクターブ下げた迫力ある重低音で裏金問題を追及しています。長年野党だったから攻撃が得意で、質問で追い込むのも抜群にうまい。いわば最強の“矛”です。ただ、裏金はけしからんと訴えるだけで有権者がなびくでしょうか。
忘れられないのは、首相在任時の2012年に解散・総選挙を国会で約束し、結果的に当時の民主党の大惨敗を招いたことです。公示前の231議席を57議席まで減らし、自分の一存で仲間を“見殺し”にした罪は重いです」
同い年の政治家だが、二大政党のリーダーとして背景や特性は大きく異なる。盾と矛、どちらが有権者に対して効果的にアピールできるか。審判の日が迫っている。