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ー 「こんな言葉流行ったら傷深いわ」

 

 11月5日、その年に話題を集めた言葉を決める『現代用語の基礎知識 選 2024ユーキャン新語・流行語大賞』のノミネート30語が発表された。

 ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が達成した『50-50』のほか、社会問題になっている闇バイトの募集で使用される『ホワイト案件』、自主制作ながら大ヒットし、“第2の『カメラを止めるな!』”と呼ばれている時代劇映画『侍タイムスリッパー』などが選出された。

「こんな言葉流行ったら傷深いわ」

 毎年賛否になる『流行語大賞』だが、今年はある言葉を巡ってSNS上で批判が殺到している。

「元放送作家の鈴木おさむさんが著書で使用した“ソフト老害”に対して、皮肉や複雑な声が多く上がっていますね。“ソフト老害”とは年上と年下の間に立ち、年下の意見をくみ取ったつもりが実はその行動が老害にみえている状態という意味だそうです。主に20代後半から40代の中間管理職が陥りやすいという状況を、鈴木さんは自戒も含めて使用しています」(スポーツ紙記者)

 SNS上では、

流行語大賞聞いたことないワードばかり。選考委員会のメンバーこそ「ソフト老害」なのでは。もうええでしょう…》

《委員会がソフト老害で構成されているという声が出てきている中で、ソフト老害が流行語に入っているの純粋に面白い》

 毎年、流行っていない言葉がノミネートされる『流行語大賞』に対する皮肉のほか、

《年配の方をいじって良いって風潮が悲しすぎるし、意味もわからずソフト老害って使うような人はマジでヤバいし関わりたくありせん》

《まったく迷惑。それじゃなくても若い会社にいて肩身狭い思いをしているのに、こんな言葉流行ったら傷深いわ》

 “ソフト老害”というネガティブな言葉が定着することに批判的な声も多く見られた。

選考委員会のメンバーは、71歳の杏林大学教授・金田一秀穂さん、66歳の俳優・室井滋さん、65歳の漫画家・やくみつるさん。若手メンバーの芸人のパトリック・ハーランさんもすでに53歳、最年少の漫画家・辛酸なめ子さんでも50歳と高齢化が進んでいます。SNS上では、“委員会メンバーはソフトじゃなくてハード老害”という声も上がっているほど。若い世代との流行語が乖離しているので、メンバーを一新する時期にきているのではないでしょうか」(前出・スポーツ紙記者)

 またこの言葉を作り出した鈴木氏には、テレビ業界から呆れる声が。

「放送作家引退を発表した後に一部メディアで、“鈴木さんは偉くなりすぎて放送作家というよりアドバイザー業が中心になっており、そのアドバイスのせいで現場が振り回されているので、引退に歓迎の声が上がっている”という記事が出たんです。

 その記事をYouTubeで言及したなと思ったら、急に自分のことを“ソフト老害になっていた”と言い出して。自分への批判もキャッチーな言葉でお金に代えるのはさすが一流放送作家ですが、美味しいどこ取りのそういう部分が若いスタッフに嫌われていたんですよね(苦笑)」(制作会社関係者)

「ソフト老害」という言葉が使われるようになった鈴木おさむ氏の著書『仕事の辞め方』
「ソフト老害」という言葉が使われるようになった鈴木おさむ氏の著書『仕事の辞め方』

 鈴木氏はXで、

《今年のノミネートの30個に「ソフト老害」が入ってしまいました! 大賞とベスト10は、来月発表! どうなるかなー》

 とノミネートを喜んでいたが、世間的には“ソフト老害”という言葉は歓迎されていないようだ。