夫婦ケンカもたまにはするけど

 結婚生活は今年で22年を迎えた。夫の中山ダイスケ氏は、東北芸術工科大学の学長も務める芸術家。夫婦円満で過ごすための、秘訣(ひけつ)は何だろうか。

2人とも自分の世界を持って、自立しているというのは大きいかもしれないですね。干渉しすぎないのが、良いのかもしれません。あとは、何事もやってもらって当たり前と思わずに、感謝の気持ちを伝え合う。シンプルだけど、結局これが大切な気がします

 とはいえ、ケンカをすることももちろんある。

「小さな文句を言い合うことは日常的にありますけど、それは受け流して(笑)。決定的に考えが合わないところがあっても、相手との違いを認め合えれば、ものすごいケンカにはならないかなと思います。

 私は家の中でテレビがつけっぱなしになった状態が苦手なので、夫がテレビを見ているときは違う部屋で過ごす。尊重し合えば、心地よく過ごせます」

庭で採れたクワの葉などを、乾燥させて野草茶に(鶴田のインスタグラムより)
庭で採れたクワの葉などを、乾燥させて野草茶に(鶴田のインスタグラムより)
【写真】鶴田が出演する江口洋介主演のドラマ『連続ドラマW 誰かがこの町で』

 俳優業にとどまらず、朗読や写真展の開催など活動は幅広い。自然体な姿が魅力的だが、自身の将来像を尋ねると、「未来像は描かない」ときっぱり。

この激動の時代、10年後に社会やエンターテインメント業界がどう変わっているのかわからない中で、将来を想像しようがないと思うんです。だからこそ、こうあるべきというこだわりは捨てて、軽やかに時代の波に乗っていきたい

 しなやかに活躍する鶴田から、今後も目が離せない。

『連続ドラマW 誰かがこの町で』(c)WOWOW ※画像をクリックするとHPにジャンプします。

連続ドラマW 誰かがこの町で』絶賛放送中!
WOWOWにて12月8日(日)午後10時よりスタート(全4話)
放送:毎週日曜午後10時~ ※第1話無料放送 【WOWOWプライム】【WOWOW4K】
配信:第1話放送・配信後、全話一挙配信 【WOWOWオンデマンド】
「安心安全な町」を標榜し、防犯意識が異常に高い、美しが丘ニュータウンの福羽地区。19年前に同地区で起きた一家失踪の謎を追う真崎雄一と望月麻希が町を訪れて見たものは……。

鶴田真由 撮影/吉岡竜紀
鶴田真由 撮影/吉岡竜紀

鶴田真由(つるた・まゆ)●1988年女優デビュー。近年は連続テレビ小説『らんまん』、ドラマ『自転しながら公転する』、映画『やがて海へと届く』『かぞく』など話題作に出演。俳優業のほか、エッセイ執筆や写真展の開催、アーティストとのコラボ活動なども行う


取材・文/小新井知子