バニーガールの恰好をしろと命じられたことも
西山アナが20代の頃、フジテレビの女子アナは「愛あるいじり」の名の下に、壮大なセクハラをされていました。2015年3月15日放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)に出演した元フジテレビ女子アナ・八木亜希子によると、入社直後、ゴルフコンペの際にバニーガールの恰好をしろと命じられたことを明かしていましたし、上司のタバコに火をつけてあげるなんてこともあったそうです。
大御所タレントにプールにつきおとされ、びしょぬれになって下着の線がくっきり……なんてことも珍しくありませんでしたし、こういう性的な“サービス”も仕事のうちと割り切れる人でないと務まらなかったのかもしれません。
こんな過酷な環境を生き抜くと、「私ができたんだから、あなたもがまんしろ」と後輩に対してかえって冷淡になることが心理学の実験でわかっていますが、西山アナもこのパターンなのではないでしょうか。
フジテレビと言えば、1980年代は民放の雄として高視聴率を記録しつづけましたが、今や最下位に転落するなど、いいニュースが聞こえてきません。原因はいろいろあるのでしょうが、その一つとして、こういう感覚の古さも一因ではないかと思えてならないのです。
誰かに焦点をあててあげるという意味でのいじりは必要ですが、それはバカにしたり、嫌と言えない立場だとわかっていながら、無理を強いることではない。このあたりの機微が本気でわからないなら、炎上でしか話題にならないヤバい局になってしまうかもしれません。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」