ビジュアルでかえって“損”も

 彼女の活躍はそれだけではない。なんと、スチールカメラマンとしても活動しており、男性週刊誌の表紙や巻頭グラビア撮影を担当したことも。実に多彩な才能を持ったタレントなのだ。

ドラマ『地面師たち』撮影終了後は、大胆なノースリーブで帰路に就いた池田エライザ(2023年9月)
ドラマ『地面師たち』撮影終了後は、大胆なノースリーブで帰路に就いた池田エライザ(2023年9月)
【写真】『地面師たち』撮影後、ぴちぴちタンクトップに着替えた池田エライザ

 しかし、代表作は?と聞かれると、すぐに出演作品が浮かんでこない。そんな彼女のターニングポイントとなるのが今回の『海に眠るダイヤモンド』ではないかというのは、ベテラン映画記者。

「身長は170cmもあってスタイルがよく美人だし、演技も上手で歌唱力までありますが、ハッキリとした顔つきでかえって損をしているんでしょうね。キャリアを振り返ると、どうしても明るく“派手”な役を演じる機会が多い。でも、彼女はシリアスな役、暗い役をやらせたらとてもいい演技をします。

 “代表作がピンとこない”というのは、地上波のドラマに限った話。2024年を代表する話題作になったNetflixのドラマ『地面師たち』や、主演を務めたNHK BSの『舟を編む 〜私、辞書つくります〜』、BSテレ東・テレビ大阪の『名建築で昼食を』を見れば、彼女がどれだけいい女優なのか実感することができます。今回やっと地上波のドラマで注目されていますから、活躍の場はこれからさらに増えると思います」

 “モデル出身の女優”と聞かれすぐに頭に浮かぶのは、鈴木京香米倉涼子だ。彼女たちはキャリアを重ね名女優と言われるまでになった。池田もその可能性が十分あるという。

「池田さんはビジュアルだけではなく、実力で這い上がってきた女優。これだけ多くの作品に選ばれて起用されるのは、その演技力が認められているからなのです」(同・映画記者)

 その実力と存在感で、日曜劇場の“救世主”となるか――。