「嵐が来るわ」
今の時代なら世間を騒がすスキャンダルになる、“不倫”を含む自由恋愛や“隠し子”などが珍しいことではなかった平安時代を新鮮に感じ、ドラマが面白いと感じた視聴者も多かったのかもしれない。その結果、もともと大河ファンではない層を獲得することができたのだろう。
女性文化人+平安時代+ミステリー+サスペンス+メロドラマという、これまでの大河には見られなかったスタイルの『光る君へ』のラストシーンに、ネットではどよめきが起こった。
従者・乙丸を従えて旅に出たまひろ(紫式部)が、騎馬武者の集団とすれ違う。その中に双寿丸がおり、彼はこう言うのだった。「東国で戦が始まった。これから俺たちは朝廷の討伐軍に加わるのだ」テロップに出ていた長元元年(1028年)、上総国、下総国、安房国(現在の千葉県)で『平忠常の乱』が起こっている。そして、まひろが遠くを見つめながら「道長様…」と心の声で言い、
「嵐が来るわ」
と、一言つぶやいてドラマが終わった。
SNSでは、《すごいラストだ》、《これまでの大河では見たことない終わり方。カッコいい》、《次の時代が来ることを予感させている》などと称賛の声が上がったが、同時にこんな声も。
《映画『ターミネーター』のパクりだ!》