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ー 《だから根本からの浄化が必要》

 プロレスラー・木村花さん(享年22)の母・木村響子さんと弁護団が、フジテレビとの訴訟について会見を開いた。

 木村花さんは、恋愛リアリティーショー『テラスハウス』(Netflix・フジテレビ系)に出演した際、SNSで大量の誹謗中傷にさらされた末、自ら命を絶った。

 フジテレビに対して響子さんは、人権を無視した番組制作、配信、放送だったのではないかと訴訟を起こし、裁判所が証拠物提示命令を下す判決を出した。しかし事件から約5年経った現在まで、フジテレビから真相究明の核心にいたる音声や映像などの証拠提出はないと明かした。

フジテレビ、制作会社ともに、“なかったこと”にしようとしていると、この5年ずっと感じています」

 このように話し、響子さんは現在話題となっている中居正広の騒動とフジテレビの関与疑惑について「人権という意味では地続きの問題」と語った。

《だから根本からの浄化が必要》

 いわゆる“テラハ事件”に進捗がないと判明し、ネット上からはこんな声が。

《掘れば掘るほど問題ばかり出てくるね》
《だから根本からの浄化が必要って言われちゃうんだよね》
《フジだけじゃないと思う》
《ごみ捨て場みたいな会社だね》

 テラハ事件の対応についてリスクマネジメントに詳しい大学教授は「重大なコンプライアンス違反」とした上で、次のように語った。

フジテレビの対応は言語道断です。司法から証拠提出を命令されたのに、未だに何もしていないなんて有り得ません。木村花さんが『テラスハウス』に出演した際に結んだ契約書は強い従属関係にあるのが明かされています。それならば、番組の内容で木村さんが誹謗中傷されていたときに、適切な対応をすべきでした。中居さんとトラブルに陥った女性への対応と同じく『臭いものには蓋をする』という社風なのが明らかですね

 フジテレビがテラハ事件での誤った対応をしたことが、広く世間に知られたらどうなるのだろうか。

「どちらも重大な人権侵害ですので、スポンサー撤退に拍車がかかるのは間違いありません。『週刊文春』の記事訂正に訴訟をチラつかせていますが、それどころではなくなります。政府もフジテレビへの広告出稿を取り止めしていますので、総務省が調査に動く可能性があります。結果次第ではフジテレビは終わりです」(前出のリスクマネジメントに詳しい大学教授)

 形だけ取り繕ってきたフジテレビは、今の時代に合わせて大きな体質改善が求められる。