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2024年7月24日、オーディオブック完成発表会に登壇した松坂桃李
「『御上先生』が他のドラマと明確に違うところが一つだけあるんです。それは、先生が“答えを教えない”のです」
と語るのは日曜劇場『御上先生』(TBS系)の教育監修を行っている現役東大生の西岡壱誠さん。
ドラマの教育監修という仕事
「金八先生や他の学園ドラマでは“こうしたほうがいい”と教師が生徒を諭しますが、御上先生は“君たちはどう考える?”と問いは投げかけ、“考えて”と言うのが不思議なところです。今は一緒に考えてくれる先生が求められているのかもしれませんね」(西岡壱誠さん、以下同)
ドラマの教育監修とは、どのような仕事なのか。
「週に1度くらいは撮影現場に行っています。御上孝先生役の松坂桃李さんや是枝文香先生役の吉岡里帆さんと関わることが多いですね。
どういう言い回しがいいか、授業のシーンはどういうふうにすればいいか、といった相談を受けます」
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2025年1月スタート、松坂桃李が主演の日曜劇場『御上先生』の番組ホームページ
第1話の冒頭で、御上が生徒の神崎拓斗(奥平大兼)に挑発され、多くの生徒が間違えた数学の問題を解説するシーンでは、
「松坂さん自身も何が間違っているのかはわからないので、まず松坂さんに問題を解説して“ここを強調してください”といった指示を出したり、数学の先生の線の書き方を指導したりしました」
現場から電話がかかってくることも多いという。
「『相加・相乗平均(そうか・そうじょうへいきん)』という高校数学で使う言葉の正しいイントネーションを伝えたりしています。ドラマの現場って思ったより大変なんです(笑)」