ドラマは東大合格者も多い進学校という設定の『隣徳学院』が舞台。生徒役の俳優へのアドバイスでは、
「“この問題難しいなという表情か、目をキラキラさせて面白い問題だ! という表情、どっちのほうがいいですか?”と聞かれて、この生徒の偏差値を考えるとキラキラさせた表情のほうにしましょうかといった演技のアドバイスもしています」(西岡壱誠さん、以下同)
松坂桃李が聞いてきた質問
松坂桃李が現場で見せた素顔についても教えてくれた。
「松坂さんは僕のこともすごく頼ってくれており、“数学の先生ってどういう感じなんですか”など、質問をたくさんしてくれます。そういう俳優の方は少ないので、とてもプロ意識が高くて、すごいなと思います」
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日曜劇場『御上先生』の教育監修を行う、現役東大生の西岡壱誠さん
西岡さんは高校生のとき偏差値35で2浪の末、東大に合格した。御上も東大出身の官僚で「真のエリートが寄り添うべき他者とは、つまり弱者のことだ」という劇中のセリフがあるが、東大生は真のエリートといえるのだろうか。
「人口300人の村から東大に入って“地元を守りたい”と総務省に行った友人がいます。そういった思いを持った真のエリートは少なからず東大にはいますが、そういう人ばかりではないのが難しいところです。
東大生はうつ病になる人もわりといて、何をしていても生の実感が湧かないと感じる人もいるんです。学歴があるから幸せというわけでもないんですよね」
当代随一の頭脳をもってしても、人生バラ色というわけではないようだ。