ドキドキ&ワクワクを感じなくなったら多分この仕事を辞める

 本作は山崎と古川、明日海りおの3人で舞台をやる話が持ち上がり、山崎が熱い提案を演出家にしたことで実現したという。

ふたりには絶大な信頼感があります。やっぱり、大劇場の真ん中に主演として立つという孤独感や乗り越えるべき壁、苦しみ……すごく大きなものがあるんです。立った人にしかわからないものを、全員が経験している。背負っているものがふたりにもあるので、とても心強いです

山崎育三郎主演のミュージカル『昭和元禄落語心中』。共演は古川雄大と明日海りお 撮影/廣瀬靖士
山崎育三郎主演のミュージカル『昭和元禄落語心中』。共演は古川雄大と明日海りお 撮影/廣瀬靖士
【写真】『昭和元禄落語心中』をミュージカルで舞台化した山崎育三郎

 4月には6年ぶりのアルバムをリリースする。ドラマ、トーク番組のMCなど、テレビ出演も精力的。そして、舞台に途切れることなく立ち続ける。言わずと知れたミュージカルスターゆえに、『レ・ミゼラブル』『エリザベート』など人気作の再演であろうとも観客は十二分に喜ぶだろう。しかし、昨年の舞台『トッツィー』では女装を披露。そして本作。攻めの姿勢を崩さない。

「いちばん大事にしたいのは“自分がワクワクするかどうか”ですね。どんな仕事でも作品でも、そう。挑むときに、自分自身がいちばんドキドキ&ワクワクするものかどうか。それしかないですね。それを感じなくなったら多分辞めますね、この仕事を(笑)。そんな気持ちはお客様にやっぱり伝わると思うし。12歳のときの“うわ、ミュージカルって素敵だ!”と思ったあのワクワクを消したくないんですよ」

 大人の色気が漂う山崎だが、心はずっと少年のまま――。

30代のうちにやっておきたいこと

僕は元野球少年で野球が大好き。昨年は阪神タイガースと日本ハムファイターズの始球式&国歌斉唱をやらせていただきまして。きっかけは、イチローさんの引退試合だったんですけど。名前と背番号の入ったユニフォームも作っていただいて、それを自分の部屋に飾っています。30代のうちに、というのはさすがに難しいと思いますが(笑)、全球団制覇が目標。今2球団なので、今年も何球団か時間の許す限り伺いたいです!」

ミュージカル『昭和元禄落語心中』 【東京】2/28〜3/22、東急シアターオーブ 【大阪】3/29〜4/7、フェスティバルホール 【福岡】4/14〜23、福岡市民ホール・大ホール
https://rakugoshinju-musical.jp/

撮影/廣瀬靖士 着物スタイリング/森 由香利