穴フェチで有名

2024年10月に火災が発生した北多摩西部消防署近くの飲食店は、東京消防庁の警戒テープが張られたままで
2024年10月に火災が発生した北多摩西部消防署近くの飲食店は、東京消防庁の警戒テープが張られたままで
【写真】奈良田容疑者が勤務する北多摩西部消防署

 同署近くに住む女性が振り返る。

「昨年10月の日中、近所の飲食店2階で火事があったんです。隣接する建物への延焼が心配されるところ、北多摩西部消防署の消防車がすぐに駆けつけて鎮火し、延焼もケガ人もありませんでした。消防士の方たちは、鎮火後も現場検証などに一生懸命で、日が暮れても作業を続けていました。その中に容疑者がいたかどうかはわかりません。新米の消防士なんだろうけど、地域住民の命を守る人が痴漢なんてしてはいけないと思います。焼け跡で作業する先輩消防士の背中を見て何も感じなかったのでしょうか」

 容疑者は、同署近くの単身者用の待機宿舎で日常生活を送っていた。勤務時間外の火災発生などに即時対応するためだ。

 2024年12月には、消防署の同僚たちと市民駅伝大会に出場。1区2.95kmを11分57秒で走り、特別参加8チーム中、区間2位の好成績だった。

 長距離走が得意らしい。昭島市内の中学校に通っていた当時、市内の各学校から選抜する同市の駅伝代表チームに選ばれ、チームは都大会で過去最高成績を残していた。

 同じ中学の先輩OBは「足が速いのは知らなかったけど、有名なヤツですよ」と話す。

「穴フェチって言うのかな。とにかく穴が好きなんですよ。どんな穴でも入りたくなるらしく、マンホールの穴や、鉛筆削りの穴にも興奮するんです。それはもう徹底していて、チンアナゴ目当てで水族館に行ったり、バスケも好き。穴というよりカゴだけど。消しゴムに穴を開けて、ジッと見つめて“フフフ”と薄笑いしたり。同級生は気味悪がっていましたね。かなり変わった男だから、痴漢と聞いても驚きませんね。そうなっちゃったか……という感じです」(同OB)

 名字の『ナラダ』をもじって、『アナダ』というあだ名が付けられていたという。

 何が好きでも構わないが、他人を傷つける行為は職務に相反する。

 北多摩西部消防署の田中富也署長は「逮捕された事実に関しては、誠に遺憾です。詳細を確認し、厳正に対処いたします」とコメント。

 被害に遭った女子高生は、バスから下車しても追いかけられ、どれほど怖い思いをしたか。容疑者には自分の犯したことに、しっかり向き合ってもらいたい。