目次
Page 1
ー 「リフレは単なる風俗店とは違う」
Page 2
ー 現在のスタンダードが派遣リフレの理由

「JKリフレ」という単語から浮かぶのは、果たしてどんなイメージだろうか。

 10年ほど前には「現役女子高生がギリギリなサービスを行うグレー店」として警察による摘発が相次ぎ、一時期は連日のようにニュースで取り沙汰されていたこともある。

 そして令和になった現在でも、システムやルールの改変を行いながら、リフレ店は都内の繁華街を中心に日本各地で営業を続けている。その内幕に切り込んだ連載漫画『#違法ガール 履歴書に書けない私の裏バイト』の原作者で、主に芸能系の記事を専門とするライターの阿部ベアさんに、現在のリフレ業界の変遷や社会的問題点について話を聞いた。

「リフレは単なる風俗店とは違う」

 阿部さんがリフレの存在を知ったのは、取材対象が現役のリフレ嬢だったことがきっかけだったという。

阿部ベア(以下、阿部)「最初に“リフレ”というワードに接したのは、多くの方と同じように摘発のニュースを見てからでした。その時は『変わった風俗店』くらいの印象しかありませんでしたが、ある取材で現役のリフレ嬢の方と知り合う機会があって、彼女と話をしているうちに『もしかしたらネタにつながるかもしれない』と思い始めたんです。彼女が勤めていた店には、数人ほど有名芸能人の来店もあるということでした」

『#違法ガール履歴書に書けない私の裏バイト』より (C)阿部ベア 伊藤遥人/新潮社
『#違法ガール履歴書に書けない私の裏バイト』より (C)阿部ベア 伊藤遥人/新潮社

 芸能人とリフレの関係性を掴むも違法性はなく、当時は報じることはできなかったという阿部さん。しかし、漫画の世界においては“ネタ”になり得るものだった。

阿部「結局記事化には至りませんでした。リフレ嬢の方が報道を望まなかったというのと、当時はメディア側にも『独身芸能人が風俗に通っていても別に問題ないのでは』という認識があったようです。ただ、リフレに関して調べていくと、どうも単なる風俗店とは違うものだと感じました。

 これはいわゆる『売春斡旋所』に近いのではと考えるようになっていったんです。そして出版社から原作のオファーを頂いた際に、あの時の取材データを元に書いてみようと思いついたんです

 リフレと言えばハグやビンタといった「オプション」がニュースで取り沙汰されていたイメージがある人も多いだろう。それらのオプションが売春斡旋につながってしまうこともあるという。