目次
Page 1
ー “情報漏洩”の疑い
Page 2
ー デマ拡散騒動も
Page 3
ー 橋下徹氏も『維新』を断罪

 

 昨年11月に行われた兵庫県知事選挙を巡って起きた大きな問題と、浮かび上がったさまざまな“謎”を解き明かそうとする動きが加速している。

 問題視され、かつ“謎”と言われているのは、『NHKから国民を守る党』党首・立花孝志氏が立候補したこと。自身が当選するつもりははなからなく、斎藤元彦氏を応援する目的で出馬したことで“2馬力”と呼ばれた。立花氏は斎藤氏が有利になるような情報を発信・拡散。斉藤氏が当選したのは立花氏の援護射撃があったからこそ、というのは誰もが認めるところ。

“情報漏洩”の疑い

 この知事選は、斎藤氏が全会一致で不信任決議され辞職したため、新しく知事を選出するため行われたものだったが、斎藤氏も再選をかけて立候補したのだった。同氏が辞職するきっかけとなったのは、亡くなった元県民局長A氏の告発であったが、立花氏は“告発は信用できない。斉藤さんは悪くない”と有権者に印象付けるため、A氏のプライバシーにかかわる情報を発信。しかも、その内容は「10年間で10人と不倫」「不同意性交の疑い」「A氏のパソコンには不倫相手とのワイセツ画像と複数の職員日記が保存されていた」など、とても公益性があるとは思えない誹謗中傷ともいえるものだった。

 さらに、この情報は後になって立花氏自身が否定するようなデタラメな情報だった。また、元県民局長の公益通報に関して調査していた『百条委員会』の委員だった竹内英明元県議が、“知事告発騒動の黒幕”だという旨の発信を繰り返し、そのため竹内元県議に非難が集中。耐えられなくなった竹内元県議は知事選後に議員辞職している。

 立花氏の発信した情報を信じた多くの県民が斎藤氏を応援した結果、斎藤氏が再び県知事に返り咲くことができたのは言うまでもない。だが、知事選後に、

「立花氏が発信した情報の一部は県が保有する情報が漏洩したものではないか、つまり“情報漏洩”に当たるのではないか、と疑問視する声が出て、斎藤知事が第三者委員会を立ち上げて調査することになりました」(地元紙記者)