3月19日、MLB開幕シリーズ第2戦である『ドジャースvsカブス』が東京ドームで開催された。ドジャースの大谷翔平が、3点リードで迎えた5回、第3打席で今季1号ホームランを放った。しかし、記念すべき1号は一波乱巻き起こってしまったのだ。
ファンの手と接触も本塁打

「5-2で迎えた5回、カブスのネート・ピアソンとの対戦となった大谷選手。打った打球は右中間のフェンスをギリギリで越えていき、そのままフェンスインすると思われましたが、最前列にいたファンが手を伸ばしボールと接触。グラウンドに落ちてしまい、ビデオ判定に持ち込みましたが、そのまま本塁打認定となりました」(スポーツ紙記者)
あわや、二塁打にもなりかねなかった今回の1号。Xでは“ファンの手”というキーワードがトレンドに上がるほどその場面は話題となったのだ。
ビデオ判定後、無事本塁打となり野球ファンからも安堵の声が上がったが、同時にモヤつく心境もネット上に広がっていたのだ。
《なんかすっきりしない第一号になってしまったね・・・》
《観客は客である以上プレーに影響与えかねない行為は控えんといけんねー》
《山田哲人のアレを思い出した》
過去にもホームランボールにファンの手が伸び、その判定に物議を醸した公式戦があった。それは、2017年に開催されたWBCでのことだ。
「当時、東京ドームで開催されたWBC第1ラウンドでのキューバ戦。4回裏、2アウト2塁で打席に上がったのは山田哲人選手でした。山田選手が打った打球はレフトスタンドに飛びましたが、スタンド前方にいた観客の少年が身を乗り出してボールをキャッチしてしまったのです。その際にもキューバ側の猛抗議によりビデオ判定が行われましたが、結果は二塁打判定。"幻の本塁打"となってしまいました」(前出・スポーツ紙記者)
当時その少年に対して、野球ファンから強烈なバッシングが飛び交った。今回の件も合間って、改めて観戦する側のファンマナーが問われていると、前出・スポーツ紙記者は指摘する。
「WBCやMLBなど世界的な公式戦となると、その話題性の一方で、野球観戦に慣れていないファンも多く集まります。特に今回も大谷選手が放ったボールだけあって"取りたい"というファン心理も働いてしまったことは理解はできなくはないですが、同時に"妨害"となるリスクがあることも理解しなければいけません。今回のように、たとえ本塁打の判定が出ても、なんだか煮え切らない気持ちが残るのも後味が悪いですからね」
まさに“欲の熊鷹股裂ける”だろう。