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ー 《不思議な人選しっくりこない》

 ミュージシャンで俳優の星野源のエッセイが高校の国語の教科書に採用されるとわかった。収録されるのは雑誌『ダ・ヴィンチ』(KADOKAWA)の連載をまとめた『いのちの車窓から』(角川文庫)内の「ひとりではないということ」だ。2026年4月から使用開始予定の「現代の国語」に用いられる。

 星野といえばミュージシャン、俳優業のほかラジオパーソナリティー、文筆家としての顔もありマルチに活躍している。2017年には伊丹十三賞を受賞。この賞は映画監督、俳優、エッセイストとして活躍した伊丹の功績を讃え、同様の活躍を遂げた人物に贈られるものだ。

《不思議な人選しっくりこない》

 星野がエッセイストとして優れているのは間違いないが、ネット上では疑問の声も聞かれる。

《歌はすごいし好きなんだが、エッセイは国語の教科書に載るほどなの??その辺わからない》
《不思議な人選しっくりこない》

 このほか《この人が人気出だした頃、本を立ち読みしたら、めっちゃ下ネタの内容でドン引きして、それ以来とにかく苦手》《有名人とはいえラジオでは下ネタ満載だしふさわしい人選なのかな》といった声も。

 こうした声が聞かれる理由を放送作家が指摘する。

「星野さんは2016年より深夜ラジオ番組『オールナイトニッポン』(ニッポン放送系)のパーソナリティをながらく務めていますが番組名物に“下ネタ”がありました。好みのセクシー女優や、自身の性癖についてあますところなく語っていたのです。さらにリスナーから喘ぎ声を募集し、実際に流してナンバーワンを決定する『A-1グランプリ』なるコーナーも。ただ、これは実際の行為ではなくネタ音声を紹介するものです」

 星野の下ネタ好きはラジオのキャラだけでなく、エッセイ集『よみがえる変態』(文春文庫)でも披露されている。この本は単行本から文庫化されるにあたり100箇所以上がマイルドな表現に修正された逸話がある。

 星野は2021年5月に女優の新垣結衣と結婚を発表。その後、ラジオ番組での下ネタはトーンダウンしており、ネットで指摘される「星野源=下ネタキャラ」のイメージは過去のものになりつつある。

 ここへきて国語の教科書へのエッセイ採用と順調に文化人路線を歩む星野だが、思わぬ過去エピソードが掘り返されないか心配だ。