3月28日、橋本環奈がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『おむすび』が最終回を迎え、エンディングに賞賛の声が上がっている(※一部ネタバレあり)。
「橋本さん演じるヒロイン・結が公園で“温かい”おむすびを高齢女性に差し出し、“まだ温かいね”と微笑むシーンでした。この女性は阪神淡路大震災で結の家族が被災した際、避難所に“いのちのおむすび”を差し入れた女性。まだ幼かった結は、“おばちゃんこれ冷たい、チンして”と言ってしまったことを長く後悔していました」(テレビ誌編集者)
「安藤千代子さんが全部持って行った」
見事な“伏線回収”に、
《なんだかんだ1番印象的だったのは、震災時、避難所でおにぎりを配ってくれた女性。何度も回想で登場したけど、締めも結局あの女性だった》
《最終回良かった…避難所のおばちゃんでガチ泣きした…ゾワゾワしてる…ありがとう…ありがとう…》
最終回に再登場した“いのちのおむすび”を差し入れをした女性を演じたのは、神戸生まれ神戸育ちで、実際に被災した安藤千代子。
被災したことで、「いつまたこのような日が来るかわからないから、やれることをやろう」と俳優活動を開始。現在は俳優業と並行して、神戸で震災の語り部の活動を行っている人物だ。
ウェブメディアのインタビューで制作統括の宇佐川隆史さんは、今回の役をオファーした際に、
《『これまでもこれからも、こんな役はないだろうから、自分のすべてを雅美に投げこんだ』とおっしゃっていました》
と安藤の役への想いを明かしている。そんな経緯があるだけにSNS上では、
《実際に神戸で被災し、今震災の記憶を伝える語り部活動もしている俳優・安藤千代子さんなのもグッとくる》
《安藤千代子さんが全部持って行った》
と、ヒロイン役を務めた橋本の存在感がかき消される結果に。
「橋本さんは並行して行っていた映画の撮影のため、朝ドラ撮影を一時的に離脱。そのため1月下旬からヒロイン不在の期間があったことで、視聴者から反感を買う結果になってしまいました。最終回でも見せ場を安藤さんに持っていかれたことで、朝ドラヒロインの面目丸潰れといった感じですね」(前出・テレビ誌編集者)
ドラマのホームページには、“人の心と未来を結んでいく”という説明文が添えられているものの、最後まで視聴者の心を掴むことはできなかったようだ。