城崎のように、諦めないからこそ何かを得た─。そんな経験を聞いてみると、
「今思うと、何でもそうだったような気がします。特に若いころは野球や剣道など。全部、僕なりにしっかりやってきたと思うので。そんな経験をする中で培ったものは今、役者業をやる中で役立っているものがたくさんあると思います」
俳優をやることは「挑戦だった」
役者になってからも、毎作品が新しい挑戦だと真剣な眼差し。
「最初のころは、役柄も名字だけだったり、“不良B”など。俳優をやることは、やっぱり挑戦だったと思います」
俳優の町田にではなく、同じ事務所のアーティストに映画やドラマのオファーが届くことも少なくなかった。
「もちろん、それは認知度として当たり前のこと。そんな中でも、地道に諦めずにやってきた自負はあります。頑張っていれば、誰かしらが見ていてくれる。仕事をするほどに“あのとき一緒でしたね”と声をかけてもらえることが増えてきて。
今、僕がいろいろなことをやれているのは、“いいものを作ろう”“自分にできる最大限で頑張ろう”と諦めずにやってきたからだと思っています。今後もちゃんとそれを続けていきたいです」
7月には35歳を迎える。30代後半、そして40代……。どんな自分でありたいと考えているのだろう?
「今回の作品は共演したいと思っていた大先輩が多くて。みなさん、とってもチャーミングで、現場をすごく楽しんでいるんですよ。ある先輩は“不可能を可能にするのが俳優なんだよ”とおっしゃっていて、カッコいいなぁ〜と思いましたし。僕も先輩たちのように楽しむ気持ちを忘れず、しっかりと年を重ねていきたい。そして、やっぱり“素晴らしい世界でやれている”ということを忘れずにいたいですね」
捜しています!
城崎は刑事の職を辞し、失踪した妻を捜していく……。演じる町田に日常生活の中で現在、捜索しているものを尋ねると、
「バケットハットがなぜかなくなって。どこにあるのか、どこに置いたのか、まったく覚えてないんですよ。“たぶんあのときだろうな”という感じもまったくなく、突如としてなくなって。結構お気に入りだったからショックが大きくて。ずっと捜してはいるんですけど、ないんですよね。見つかるといいんですけど……切ないです(笑)」
4/11(金)夜9時スタート(テレビ東京系)※初回15分拡大
取材・文/池谷百合子