2000年に入ると、大沢は活躍の場を徐々に映画へと移す。それでも大沢について語るとき、避けて通れない作品がある。2009年に放送されたTBS系日曜劇場『JIN-仁-』。2001年以来、8年ぶりの連ドラ出演だった。

「現代の医師が幕末の江戸時代にタイムスリップし、医療器具も満足にない中、病気で苦しむ人々を救っていく物語です。平均視聴率は19%を記録。最終話は25%を超える大ヒットになりました」

 前クール放送の日曜劇場枠の平均視聴率が9%台だったことを考えると、多くの人が楽しんだドラマだったといえる。『JIN-仁-』は2011年に続編が制作。世界80か国に放送された。

女性のみならず男性の支持も多かった『JIN-仁-』
女性のみならず男性の支持も多かった『JIN-仁-』
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囁かれる『べらぼう』出演の可能性

 そんな人気作に携わっていたメンバーが、再集結する可能性があるという。ドラマ制作会社の関係者が話す。

「放送中のNHK大河ドラマ『べらぼう』の脚本を手掛けているのは、『JIN-仁-』を担当した森下佳子さんです。そのため、大沢さんが今後『べらぼう』に出演する可能性が高いと業界で囁かれているんです」

 1年間にわたって放送される大河ドラマは、放送期間中に新キャストが発表されていく。そこに大沢の名前が挙がる可能性があるというのだ。

「『JIN-仁-』は、森下さんが人気脚本家としての地位を不動にした代表作。森下さんが大河ドラマを手掛けるのは今回で2回目。『べらぼう』は森下さんの現時点における集大成となるはずで、“成功させなければ”というプレッシャーの中で思い出されるのが、やはり『JIN-仁-』なのです」

脚本を手掛ける森下佳子氏
脚本を手掛ける森下佳子氏

 両作品とも物語の設定は江戸時代。

「『べらぼう』にナレーションと特別出演をしているのは、森下作品の常連である綾瀬はるかさん。これは、森下さんから出演依頼を受けてのこと。そこに大沢さんも登場すれば“『JIN-仁-』の再来”と話題になります。

 森下さんと一緒に仕事をしたことのある関係者からは“彼女は絶対に大沢さんを重要な役で起用するはず”と断言する声も聞こえてきます。『JIN-仁-』と同じ医師役といった起用ではないと思いますが、大沢さんの出演は十分に期待できると思いますよ」(同・ドラマ制作会社関係者)

 俳優として30年以上、歩んできた大沢。試練の後には、素晴らしき未来が訪れて――。