――初出演でいきなり主将なのは大変?
鯨井「大変ですよね、すごく。(前作で主将・金城役だった)郷本直也さんと稽古が始まる前にご飯に行って。直也さんの思いも聞いて、役が決まったことを喜んでくれて。頑張ろうと思ったけど、プレッシャーも感じました。
でも小越くんに会って、小越くんの稽古の様子を見て、こんなに頼れる人がいるんだったらと思うと少し気がラクになり……。あとはもう(総北高校2年今泉俊輔役の)太田基裕というふざけた友達がいるので。
彼から(同2年鳴子章吉役の)鳥越裕貴くんの思いも聞いていますし。だから稽古場に入ってからのほうがむしろ安心しました」
――郷本さんはカーテンコールのコール&レスポンスが定番でしたが、主将として受け継ぎますか?
鯨井「言われました、直也さんに“あれは康介がやるんやな”って。“いや、それは大丈夫です”って」
小越・東「ハハハ!」
鯨井「でもあれね、直也さんの言い方なんですよ。“(まねして)ライブじゃないからね!”って」
東「似ているー!」
鯨井「どこまでまねするかは悩みたい……まずやるかどうかですけど(笑)」
――小越さん、やりますか?
小越「いや、僕やらないです」
東「(笑)。即答!」
――坂道役としては前作で先輩から受け継いだものがありますね。
小越「あります。今作では、卒業してもういないけど、後輩思いで熱いものを伝えてくれた先輩がいたんだよっていうことを僕たちが後輩に伝えていきますし。今作から見る人にも、素敵な先輩たちがこの人たちの上にいたんだなっていうのがちゃんと伝わると思います」
――最後に新作への意気込みを。
東「新世代ということで、(これまでを)受け継いで熱い作品にしたいです。葦木場拓斗として舞台上で生き、一致団結して切磋琢磨して激坂を上っていきたいと思います!」
鯨井「『新世代始動』とありますけども、新しいもの、新しいものととらわれすぎずに、先輩たちの思いを継いで作品に臨んでいけたらなって思います。頑張らせていただきます!」
小越「今回は総北の話が中心ですが、箱学も後輩が出てきたり、京伏も新しいキャラクターが出てきたりしています。『新世代』が始動したんだなっていうワクワクドキドキをお届けできたらいいなと思います!」
取材・文/中川實穗 撮影/廣瀬靖士